日本と韓国ですったもんだしたので注目を浴びた世界遺産は他にもいろいろ登録されているんですよ!

明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録されたということがニュースになっています。世界遺産に登録されると観光客も増えるので地元は大いに盛り上がっていることでしょう。でも、世界遺産ということは世界的な価値を有していると認められたわけですから、金儲けだけを考えていたのではダメですよね。むしろ、世界遺産としての意義を世界に向けて発信し、なおかつ遺産として後世に残していかなければならない義務を負ったということでもあると思います。

うーん、いろいろ責任が重そうです。お金もかかりそうですね。となると、やはり観光客がいっぱい来て、地元にお金を落としてくれるのが手っ取り早いのでしょうか? しかし人があまり来すぎると遺産を破壊してしまうことにもなりかねません、特に自然遺産の場合は。難しく悩ましい問題です。

で、そんな世界遺産について考えるにはこんな本をどうぞ。

文庫クセジュの一冊、『世界遺産』です。世界遺産の写真集などではなく、「文化と自然をともに保護するという理念と、登録システムや関連条約について紹介」した一書です。

ところで、今回の世界遺産。他にどんな物が登録されたかご存じですか? ほとんどの日本人は知らないでしょうね。新聞やネットを当たれば出てくるはずですから省きますが、一つだけ紹介します。それはフランスのワインの産地、ブルゴーニュとシャンパーニュです。

こういうものも世界遺産になるのか、とちょっと驚きですが、ワインは世界史においても重要な飲料ですから当然と言えば当然なのかもしれません。『ワインが語るフランスの歴史』や『ワインの文化史』なんて本もあるくらいですから。

 

さて、せっかくですから、書店店頭でも、特に料理コーナーでブルゴーニュやシャンパーニュ関連の本を「祝!世界遺産登録」としてフェア展開できないものでしょうか? もちろん日本の世界遺産ほどには盛り上がらないと思いますが、日本の世界遺産だけで盛り上がっているのは「世界遺産」という趣旨からしてよくないでしょう。この際、世界遺産全体のフェアを考えてみたいと思います。

で、こんな本があります。

 

ブルゴーニュの天才醸造家を紹介した『アンリ・ジャイエのワイン造り』と『アンリ・ジャイエのブドウ畑』です。

その他、ブルゴーニュワインについては『ブルゴーニュワインがわかる』『ブルゴーニュのグラン・クリュ』といった本があります。

 

ワイン、フランスワインの本はたくさんあると思いますが、今回はブルゴーニュが選ばれたわけですから、あえてブルゴーニュにこだわって選書するのも面白いのではないでしょうか? 真打ちはこちらになります。

ブルゴーニュワイン大全』です。恐らく、これを越える本は向こう十数年は出ないと思います。最後に、フランスのワイン全般についての読み物『フランスワイン 33のエピソード』もお薦めです。

上で「ブルゴーニュにこだわって」と言ったのと矛盾しますが……(汗)