戦慄病棟

いろいろとB級映画を録ってはあるのですが、このところ休日も何やら出勤めいたことが多く、のんびりできなかったので、何本かたまってしまいました(汗)。久々の鑑賞、本日はこちら。

 

パトリック 戦慄病棟」です。

ストーリーを簡単におさらいしますと、主人公の看護師が、かつて修道院だった建物を転用した病院に職を求めてやってきます。そして採用されるのですが、その病院は事故や病気でほぼ死んでしまったような人に電極を通すなどして蘇生を図る実験を行なっている病院なのでした。院長はかつて若くして天才の名をほしいままにした医師でしたが、その後は生命復活の実験に明け暮れ、世捨て人のようにこの病院で取り憑かれたように実験を続けているという状況。

さて、そんな動くこともしない患者(死体と言ってもいいような患者たち)の中で、院長が生命復活に一番入れ上げている患者がいます。たまたまその患者の世話をすることになった主人公は、脳死状態だと思われたその患者が意志を持ち、なおかつ自分にさまざまな方法を使ってその意志を示してくることに気づきます。主人公はそこで電気ショック療法などの荒療治をする院長の施術を辞めさせようと奮闘しますが、その患者の過去を知り、逆に恐怖するというお話です。

主人公の看護師、ちょっとカワイイです。ちょっとエッチなシーンもありますし、旦那とは離婚協議中のようで、新しい勤務地で出会った医師とちょっといい感じにもなります。が、そこへ旦那が追いかけてきて、という恋のさや当ても展開します。その三角関係に意志を持った遺体である患者が割り込んでくるのです。医師だけで物を動かすことのできる能力を持っていて、それによって彼女に近づく男性を襲い始めるのです。

この患者は母親に異常な愛情を抱いていて、母親とその愛人(だと思われます、父親ではないでしょう)を殺し、みずからも自殺を図ったものの、辛うじて一命を取り留め、この病院に運び込まれたらしいです。この病院の婦長、否、師長は院長の娘で父親の言うことに従順でしたが、主人公の行動を見るうちに父を裏切り、件の患者を生かしておくことの危険性を考えとどめを刺そうとしますが、逆にその患者に殺されます。そして院長も。

この後の展開は見なくてもわかるとおり、主人公がこの動かない患者と対決し、患者を葬るという結末です。が、エンディングで主人公がこの病院の院長として生命復活の実験を継続しているかのようなシーンがあります。たぶん自分は恐怖を味わったわけですが、やはり生命復活という人類にとって最大の実験の一歩手前まで体験したわけですから、その魅力に取り憑かれてしまったのでしょうね。