アルジェリア人質事件

今宵のNHKスペシャルはアルジェリア人質事件の特集だそうです。マスコミなどによる本格的な報道、検証はこれからでしょうし、出版界も数冊は論著が出てくるのではないでしょうか?

いみじくもという表現がふさわしいのかどうかなんとも言えませんが、弊社ではアルジェリア絡みの本を何冊か既に出しておりました。今回の事件の後、書店からの引き合いもありました。実際に店頭で売れているのか、まだ検証したわけではありませんが、データがわかる範囲で言えば、ちょこちょこと売れています。アルジェリア関連の本なんて、こう言っては悪いですが、ふだん売れることなんて稀でしょう。だいだい、今回の事件があるまで、アルジェリアと言われて、白地図上でその場所を指せる日本人がどれくらいいたでしょう? そのくらい縁の薄い国なわけですから、今回の事件がどうして起きたのか、どういう歴史的、政治的背景があるのか、まるっきりわからない人ばかりだったと思います。

これはアルジェリアの専著ではありませんが、アルジェリアを含む北アフリカのイスラム諸国に関する論著です。

以下は文庫クセジュの中のアルジェリア関連書です。文庫クセジュはフランスで刊行されている手軽な教養書シリーズ、日本で言えば岩波新書とか中公新書のようなものでしょうか? そして、なによりフランスはアルジェリアの旧宗主国。日本よりははるかに身近で、よく知っている国でしょう。そんな国で刊行されているアルジェリアに関する本ですから、日本人には目の届かない点にまで目配りが聞いているものと思われます。もちろん、旧宗主国ならではの色眼鏡もあるのでしょうが。

 

最期に、これもアルジェリアの専著ではありませんが、こちらもお薦めです。訳者は今回の人質事件のニュース解説でも大活躍された私市正年氏です。