古典新訳文庫『オリヴィエ・ベカイユの死/呪われた家』を読んでいます。
ゾラというと『ナナ』や『居酒屋』のような長編がイメージされるのですが、こういう短編もあったのですね。知りませんでした。
その中の一編「ナンタス」に非常に気になる一節がありました。
つまり、人生で裏切らないもの、常に確実で、常にそばにあるものは、死だけだということだ。彼は死よりほかに強固なものを知らなかった。確固としたものを探し続けたが、無駄だった。あるゆるものが次々と足元で崩れ落ちていった。ただ死のみが、確かなものとして残ったのだ。
これは真理ですね!