やはり日本人はオオカミが好き?

こんな本が刊行されたようです。

雄山閣の『日本人とオオカミ』です。2004年にも同名の書籍が出ていますので、新装復刊なのでしょうか?

それはさておき、サブタイトルが「世界でも特異なその関係と歴史」とあるように、書店でも「動物」の棚ではなく、「日本史」や「民俗学」といった人文の棚に置かれているようです。やはり日本人とオオカミの関係は特殊なのでしょうかね? なにしろ名前からして「大いなる神」ですから。少なくともヨーロッパのような悪いイメージはほとんどなかったと思われます。

さて、実はあたしの勤務先もいろいろオオカミ本を刊行しているのですが、全体としては生態系の中でのオオカミの存在という、いわゆる「オオカミ復活」論的な著作が多いのですが、そんな中に混じってこんな一冊があります。

オオカミ 迫害から復権へ』です。この本はヨーロッパにおけるオオカミ受容史と言ったらよいのでしょうか、オオカミが度のようなイメージを持たれてきたのかについて考察した本です。海外の著作の翻訳のため、この本では日本人とオオカミについてはほとんど触れられていません。あたしも読んだときに、「これに日本人に関する部分が加わったらもっと面白くなって、もっと売れるようになるんじゃないか」と思ったものです。

で、雄山閣の本です。この両者を併せて読めば、非常に面白い東西文化比較になるのではないでしょうか?