大阪都構想

大阪都構想について、大阪市民でもないあたしにはとやかくいう権利はないと思います。ただ、今回の住民投票のニュースを見ていて感じたことを少々。

まず報道について、街の人の声を拾うのはいいのですが、結局のところ、感情的に「賛成」「反対」といった声ばかりで、どれだけ大阪の人が大阪市を廃止することについて理解しているのかが伝わってきませんでした。まあ、実際問題、大阪市がなくなることのメリットやデメリットを、きちんとわかりやすく整理してくれているテレビは新聞がどれくらいあったのか……

そもそも大阪市がなくなった住民サービスが低下するなんて言われてましたが、東京市がなく、いきなり千代田区、港区、世田谷区などがある東京は住民サービスが低いのでしょうか? もっと東京都の比較があってもよかったのではないかと思います。

が、そんなことよりも今回の投票率です。66.83%だったそうです。昨今の選挙の投票率などに比べればはるかに高い数字ですが、それでも辛うじて3分の2を越えた程度です。逆に言えば3分の1の人が投票していないことになります。こういった住民投票は有権者のどれくらいの投票があれば成立するのか、難しい問題ですが、今回のように僅差の結果が出ると、あと10パーセントでも投票率が高かったら、そしてそのほとんどが反対票を投じていたら、結果は真逆になっていたのでしょうね。そう考えると、最低投票率をどのあたりに設定すべきかが重要なポイントになってくると思います。

なんでそんなことが気になるかと言えば、政府、というか安倍政権が進めようとしている憲法改正(改悪か?)の国民投票について疑問を感じるからです。

確か、国民投票では過半数の賛成で憲法を改正できるとなっていたと思います。この過半数が問題です。あたし自身の勉強不足もあるのですが、そもそも憲法改正の国民投票の場合、最低投票率の設定があるのでしょうか? まさか20パーセントや30パーセント程度の投票率で改正されてよいわけがないですよね? もしそんな投票率でOKだとしたら、その過半数となると、国民の1割ちょっとしか賛成していないことになります。

あたしは、投票率も荘ですが、「全有権者の過半数(あるいは3分の2)の賛成」に改めるべきだと思います。そうでないと、この国はますますアホな総理の思いのまま、おかしな方向に導かれそうに感じるのですが……