サファリの次はジャングル

世間はゴールデンウイークだそうです。

あっ、あたしも休んでおります。暦どおりなので、5連休ということになります。はっきり言ってこんなに長い休みは要りません。だったら出社して仕事するから、今月後半とか祝日のない6月に振り替えさせて欲しいと切に願います(笑)。

それはさておき、今朝も4時前に目が覚めました。休みだからもっと寝ていてもいいのですが、起きてしまいました。ただ、今日は会社へ行く予定だったので、早起きする必要もあったのです。

今週の月曜日、岸田賞の授賞式があって、その会場で飾られていた花、一部は受賞者の方やスタッフなどお客さんに差し上げたのですが、大きな鉢に入った豪華な花がそのまま残ってしまっていて会社に置いておいたのですが置き場所にも困るし、これから連休で誰も世話ができない、という事情からわが家で引き取ることになりました。でも、そんな大きな鉢、とても電車に持ち込めませんので早起きして自家用車で会社へ向かったというわけです。

5時前に自宅を出て会社着は6時ころ。ちょっと雑務をこなした後、花を車に積み込み、6時半すぎには会社を出発、8時前には自宅へ戻りました。やはり行きの方が空いてまして時間も多少少なくすみました。往復ともに高速を使わず1時間程度ですからスムーズなものです。そう言えば、神保町の靖国通りでカーブを曲がりきれなかったとおぼしき車が中央分離帯にぶつかってぺしゃんこになっていました。朝っぱらか事故とは……

さて、そんなわけで早々と戻ってきましたので一日のんびりできます。映画鑑賞です。今回はこちらです。

 

ジャングル」です。先日「サファリ」を見て、こんどはジャングルとは、われながら笑ってしまいます。本作もモキュメンタリーです。ヒョウの研究と保護を仕事としている弟(主人公)とカメラマンの兄がインドネシアのジャングルへ向かいます。現地スタッフ2名とともに絶滅が危惧されるジャワヒョウの生態を記録するためです。

さて、目的の生息地であるジャングルは地元住民は悪魔が棲む場所として恐れていて近づこうとしません。それを幸いと密猟者が跡を絶たないのでしょう。そんな会話を交わしながら主人公たちもジャングルに入っていきます。その前に現地のシャーマンのような男からもこの森は危険であると警告されますが、この手の映画に出てくるアメリカ人は判で押したようにバカ丸出して、そういう忠告を無視し、自分こそは正義だと言わんばかりに危険に向かって突き進みます。

大した映画でもないので結論を書いてしまいますと、結局、密猟者と鉢合わせすることもなく、ジャングルを進みますが、最後の最後で全員、得体の知れない生物に襲われ4人全員がやられてしまいます。

彼らを襲ったのは何か?

巨大な殺人ヒョウ? 最初はそんな可能性を感じさせる会話があるのですが、姿がほとんど出てきません。襲われるときもラストシーンまで姿は映りません。で、最後に主人公たちが襲われるシーンでカメラに捕らえられた犯人は、実ははっきりとは映っていないのですが、二足歩行をした毛むくじゃらの生物。森に棲む悪魔ってことなんでしょうが、それがよくわかりません。毛皮を着ただけの、まだ発見されていない原住民と言えなくもないです。

この映画の最大の問題点は、森の悪魔の仕業にするのであれば、そういった恐怖をストーリーの半ばくらいから少しずつ見せていかなければならないと思うのですが、ほぼ最後の方まで野生のヒョウが襲ってきたら怖い、その他にもジャングルには危険生物がいっぱい、その他にも荒っぽい密猟者が銃を持ってうろうろしているのではないか、といったいたって文明的な理解の範囲の中で進むのです。決して科学では理解できない事態が起こるわけではありません。

これでは怖くなって戻ろうという現地スタッフの意見に説得力を感じません。「もう少し調査を進めないと」という主人公の意見の方がもっともに聞こえます。そして四人の登場人物が襲われるのも、襲われるというよりも突然消えると言った方がよい感じですから、何が起こったのかわかりません。そう、何が起こったのかわからない恐怖というのは現実にはあるのでしょうが、映画としては「置いてけぼり感」だけが残り、恐怖を感じることはありません。

で、最後の最後に登場した毛むくじゃら。

あれは何? 非常にチープな被り物、着ぐるみにしか見えませんでした。もう少し早くに姿を現わして、主人公たちとの死闘が繰り広げられればスリリングになったのでしょうが、あの造形では怖いと言う感じが出なかったかも知れませんね。