数年後には?

CDがネット配信によって衰退したというのはよく聞く話です。阪急が書籍のブックファーストと同様、かつてはCDショップのサウンドファーストをやっていたのは知っている人も多いでしょうが、音楽配信が始まってじきにすべて閉店してしまいました。最期のサウンドファーストがなくなってどれくらいになるでしょうか? 書籍業界も電子書籍が始まっているので、いずれは同じ運命をたどると予想している人も少なくありません。

で、こんなニュースがありました。

ほんの一握りの売れる作品と、大多数の売れない作品という二極化。

近年のハリー・ポッターや村上春樹、東野圭吾などの売れ方を見ているようです。芥川賞や直木賞もかつてほどではないにしても、そこそこはまだ売れますが、ノーベル賞など村上春樹が取らなければ、もはや書店店頭の売り上げには何の効果ももたらさないようです。賞がらみで言えば、芥川・直木に比するのは本屋大賞くらいでしょうけど、これも一位以外は見向きもされないとは、書店の人からよく聞く話です。

個性を育むとか、個性の時代とか言いながら、多くの人が右へ倣え、人と同じ流れに乗っていれば安心、という風潮がかなり極端になってきているのでしょうか?

一部の作家の作品だけはミリオンセラーになるけれど、あとは100部、200部作れれば御の字、そんな時代が遠からず来るのでしょうか? もちろん音楽と書籍は、扱い方にしろ、鑑賞するための道具にしろ、かなり差異がありますから、同じように書籍も衰退するとは思いたくありませんが。