この歳になって初体験(^_^;)

この週末、体調を崩していたということは、あたしのこのダイアリーやFacebookなどをご覧になっていた方ならおわかりだと思います。はい、木曜の晩からちょっとおかしくなり、金曜をなんとかやり過ごして土曜日に熱がワッと出て、土曜・日曜は終日安静にして、なんとか今朝までには出社できるような体調に戻しました。

と、あたしは思っていましたし、朝、家を出るときは、それで間違いありません。しかし、しかし、……

先走らずに順を追って書いていきます。

毎朝、あたしは国分寺から中央線の特別快速でお茶の水まで向かいます。今日はいつもよりホームに並んでいる人が多いなあと思ったものの、朝早い中央線は曜日によって乗降人数がかなり異なるので、これは想定内のこと。乗り込んで、乃木坂46のアルバム「透明な色」を聞きながら『フランス現代思想史』を読むといういつもの通勤スタイルで国分寺を発ちました。

 

車内では特にイラつくこともなければ、不快なこともなく電車は進みましたが、中野を出て新宿に着くころ突然気分が悪くなりました。一瞬、戻しそうになる場面もあったものの、なんとか踏ん張りました。その時点では「新宿で降りるまでもない。このまま行ける」と思っていたのですが、新宿を出て四ッ谷へ向かうまでの間、またしても具合が悪くなってきました。こんどは気分が悪くなるだけでなく、視界が狭くなってきました。視界が狭くなるというよりも、より正確に表現すれば、見える世界が曇りガラス越しに見ているように見えるのです。あるいは湯気や外気との温度差で曇ってしまったガラス越しに見ているような感じです。

四ッ谷に着いて降りようか迷っているうちにドアは閉まりお茶の水へ向けて動き出しました。迷っていたというよりも、電車を降りようとする一歩目が出なかった、というのが正しい状況だったと思います。またあたしの体内時計的には四ッ谷でドアが開いたと思ったらあっという間に閉まってしまって降りる暇もなかった、という感覚もあります。とにかく、そんなわけで絶望的な体をなんとかつり革で支えながらお茶の水へ。

いつもの、階段近くのドア付近に立っていたので、到着するやいなやすぐに降りましたが、階段で数階足がもつれ手を地面につくという体たらくでした。それでも「ちょっと乗り物に酔っただけ。降りればすぐによくなるよ。今朝は病み上がりだから」などと自分に言い聞かせるように階段を上りました。ちなみに、お茶の水駅にはエスカレーターもエレベータもありません。駅周辺に大きな病院がこれほど林立しているのにこれらが設置されていないのは、むしろ病人のリハビリを考えてわざとそうしているのではないかと勘繰りたくなります。

閑話休題。

改札を出たところまでは覚えています。ところが次のあたしの記憶があるのは、駅前の歩道に突っ伏して倒れている自分です。はい、どうやら気を失って倒れてしまったようなのです。まさしく昏倒。聖橋の改札口を出てすぐ、喫茶店「穂高」の前あたりです。気を失っていたのは一瞬だったと思います。だって、そんなに長いこと地面に延びていたら周囲の人が助け起こしたり救急車を呼んだりしたでしょう。たぶん、倒れてすぐに起き上がれたのだと思います。周囲の人(朝7時という時間的に、それほど多くはいませんが、皆無と言うこともありません。なにせ改札口の至近ですし)から見たら、「あの人、つまずいて転んだけどすぐに立ち上がったから平気だろう」くらいのことだったと思います。

あたしも最初はそんな感じに思っていました。でもつまずいたのではなく、気を失って倒れたわけですから、手をつくなんてことはしていなかったはずです。その証拠に、痛む顔を触ってみたら、その手に血がべっとりとついているではありませんか! どうやら顔を切ったみたいです。目の上、おでこかな、なんて思いながら、手鏡など持っていませんから自分がどんな顔をしているのかもわからず、とにかく出社です。

会社に着いて鏡を見て驚きました。左目の上、まぶたというのでしょうか、眉毛のちょっとしたがパックリと切れています。かなり深く切れている感じが素人目にもわかります。血が噴き出している感じはなく、とりあえず止まっているのかな、という感じではありますが、顔の3分の1くらい、大袈裟に言えば左半分が血だらけでした。とにかく洗面所で血を洗い流し、傷口に絆創膏を貼りました。

そして9時が近づき、同僚も出社してきたので朝の業務を一通り片づけたあたしは出版健保へ向いました。切れているので外科なのでしょうが、出版健保に外科はないので、とりあえず皮膚科で診察してもらいましたが、結局出版健保では処置できず、早急に形成外科のある大きな病院へ行った方がよいと言われ、紹介状を持ってその足でお茶の水駅の北側にある東京医科歯科大学病院へ向かいました。診察してもらうと、かなり深く切れているから縫わなければならないとの診断で、その場で縫合。数針は縫ったと思いますが麻酔が効いていたので正確にはわかりません。その後、念のためということで破傷風の予防ワクチンの接種をしてもらい、全部終わって会社に戻ったのが1時を回ったところでした。

昼食は食べていませんが、とても食べる気はしません。その後一時間ほど仕事して、本日は早退しました。目の上の傷は縫合してもらったので、麻酔が切れるこれから痛み出すと思いますが、それ以外にも顔にかなりたくさんの擦り傷が出来ていて、それがかなりヒリヒリ痛みます。また顔面を強く打ち付けたのでしょう。歯が何本か痛みます。虫歯の痛みというのではなく、ぶつけたり、堅い煎餅などを囓って痛めてしまったときのような歯茎ごと痛む感じの痛みです。その他、体のあちこちが痛みます。もうどこが痛いのか、痛んでいるのかわかりません。このぶんでは明日以降も新たな痛みが発生する可能性が高そうです。

また一週間後が抜糸ですが、そもそも気を失った原因はなんだったのか? 単なる体調不良で一時的に血圧が急激に下がっただけなのでしょうか? また顔面とはいえ頭部をかなり強打しているので、脳波とかに異常はないのか、後遺症は出ないのか、ちょっと気になりますが、そういうのを形成外科で訴えてもよかったのでしょうか?

しかし、傷だらけのこの顔で営業回りに出ても大丈夫でしょうかね? それが心配です。ちなみに、気を失うのは生まれて初めての体験です。これまで生きてきて一度もありません。健康診断で貧血気味と言われた高校の頃の話で、だからといって全校朝礼で具合が悪くなって倒れるなんてことは一度もなかったですし、そういう意味ではそこそこ健康に生きてきたのですが。やはり、もう一日休むべきだったのでしょうか?