呪われた子

初夢とは、元日に起きたときに見ていた夢ではなく、一般には元日の晩に寝て1月2日に起きたときに見ていた夢を言うらしいです。となると、昨晩見ていた夢のことですね。変な夢を見ました。

時代設定は高校の頃です。ただ、同級生とか先生とかが出てくるわけではありません。いや、数名クラスメートとおぼしき人物は出てきましたが、あたしの知らない人でした。

さて、夢の内容です。

ちょうど文化祭か何かの準備中で、教室の飾り付けか何かをやっているあたしがいます。クラスメートや先生の名前が書かれたプレートみたいなものを廊下の壁に貼っているのがあたしの仕事でした。何のためにそんなことをしているのか知りませんが、あたしは自分なりに一生懸命その仕事をしていたのです。

そこへ、クラスメートが一人やってきて、慌ててあたしの手から名前の書かれたプレートをひったくったのです。「あー、危ないところだった」と言わんばかりの勢いです。いや、実際そう言っていたような気もします。キョトンとしているあたしに向ってそのクラスメートは「また誰かが大けがするところだった」と言うのです。

どういう説明があったのか覚えていませんが、どうやらその少し前から、生徒や先生でケガをする人が続出していたらしいのです。幸い命に別状はないものの、人によってはかなりの大けがを負った人もいたようです。それらの人たちに共通するのは、ケガをする前にあたしと何らかの接触があったということなんです。別にトラブルとまでは言いませんが、例えば先生だと授業中にあたしを指名した、クラスメートならあたしと一緒に日直当番をやったとか、そんな些細な接触です。

しかし、何故かあたしとそういう接触というか関わりがあった後、みなケガを負っているのです。そのころにはクラスメートも先生もあたしに近寄るなという空気になっていて、誰もあたしに話しかけようとはしません。ですから、この文化祭の準備も、あたしが手にしたプレートのクラスメートや先生に何か災いが起こるのではないかと恐れて、そのクラスメートはあたしからプレートを取り上げたのです。

「あいつは疫病神だ」「あいつは呪われている」「悪魔の子だ」といった噂が学校中に流れ始めたのですが、あたしにはまるでそんな自覚はなく、クラスメートや先生のケガとあたしとの因果関係ももちろんわからないままでした。学校にありがちな都市伝説ですが、あたしはそのために学校中で村八分にされてしまったのです。

細部には、いろいろ辻褄の合わないところや、話が突然飛ぶところもありましたが、だいたいこんな感じでした。

はぁ~、これがあたしの初夢とは……