近々、続編と言うか前日譚と言いますか、新作「アナベル 死霊館の人形」が日本で公開になるのを承けてでしょう、WOWOWで「死霊館」が放送されましたので視聴しました。
アナベルというのは人形の名前(持ち主の名前だったかしら?)で、エドとロレインのウォーレン夫妻が保管している曰く付きの人形です。で、そんな物騒なものを保管しているウォーレン夫妻は、超常現象の研究者、言い方を変えれば、ゴースト・バスター、悪魔払い師のようなものです。その夫妻が、彼らの講演を聴きに来た後、助けを求めに来た女性の家で起こっている怪奇現象に立ち向かうというストーリーです。
最初の方にドキュメンタリー風のシーンがあって、そこにアナベル人形にまつわる事件のことがちょこっとだけ触れられていますが、本作においては、特に人形がどうのこうのということは、1シーンを除いて出てきません。本作の事件の悪魔とアナベル人形に取り憑いている悪魔はあくまで別もののようです。ただ、同じ悪魔同士ということで交感するのか、1シーンだけ登場したようです。
で、本作です。基本的にはかつて大ヒット(?)した「悪魔の棲む家」のような話です。その家に巣くう悪魔が家族に取り憑き、ウォーレン夫妻の力を借りてなんとか助かるというストーリーです。助かったとはいえ、恐らく主人公家族はもうこの家に住むことはないでしょう。たぶん引っ越したと思われます。その後どうなったのでしょうね? 映画では描かれていませんが、無事に平和に暮らしたのでしょうか? そして、問題のこの家はその後どうなったのでしょうか? 悪魔は追い払われたのでしょうか? それとも、またこの家に誰かが引っ越してくるのを静に待っているのでしょうか?
後者だとすると、それが「悪魔の棲む家」に繋がるのかも知れません。
とりあえず、本作では家族は誰も命を落とすことなく、ウォーレン夫妻をはじめとした悪魔払い側も全員無事、結局死者が出ていないホラーです。よくよく考えるとこれは珍しいパターンではないでしょうか? そして年明けに公開されるという「アナベル 死霊館の人形」は、本作で既にウォーレン夫妻の家にアナベル人形が保管されている以上、本作よりも以前のストーリーということになります。どんな内容なのかは映画公開前ですのでわかりませんが(アメリカでは既に公開されているので、アメリカのサイトを見れば、英語がわかる人なら知ることが出来るでしょう)、予想するにアナベル人形に取り憑いた悪霊、悪魔との闘いが描かれるのでしょう。
人形の魔力は封じられたのか否か、それはわかりません。とりあえずウォーレン夫妻は本作に出ていたので、前作にあたる新作で倒されなかったということはわかります。本作で不気味な存在感を示しているので、人形にはまだ悪魔が宿ったままなのでしょう。
ちなみに、本作のタイトル「死霊館」とは、主人公一家の住んでいた家のことでもあり、ウォーレン夫妻が自宅にコレクションしている邪悪な品々の部屋のことでもあるのではないでしょうか? とりあえず本作、主人公一家のお父さんとお母さんは決してハンサムでも美人でもない冴えない俳優さんです。が、五人の娘がみんなカワイイです。いったいどっちに似たんだか? むしろそのことの方が恐怖であり、ホラーではないかと思います。