どうせ絶滅するなら悪あがきをしよう! 第2回世界文学ワールドカップ?

「海外文学が絶滅する」とネット話題になっていると書店で聞いた件を少し前に書きました。書店員さんによって、どれだけデジタルなものを利用、活用しているかに差があるので、この話題を知っている人もいれば、まるで知らない方もいるようです。そういう温度差が極端に出るところがまたネット時代らしいなあと思います。

さて、もし本当に海外文学が絶滅、この場合は書店の棚からなくなるという意味ですが、棚からなくなってしまうのであれば、なくなる前にいっそのこと、これまでやりたくてもできなかったことをやってしまえばよいのではないでしょうか? ふと、そんなことを思いました。売れるかどうかわからないけど、自分の好きな本だけをとにかく並べるとか、いろいろ出来るのではないかなあと思います。

と考えていて、思い出しました。

そう言えば、何年か前に「世界文学ワールドカップ」みたいなフェアを紀伊國屋書店がやっていたなあ、ということです。たぶん、これですよね? このページでは「ワールド文学カップ」とあります。2010年の4月から5月にかけて行なわれたフェアのようです。

あれ? ワールドカップなら4年に一度やらないと! 今年の春先にやってましたっけ? うーん、思い出せません。たぶん、やっていませんよね? だったら、今からでも遅くないです。また「海外文学ワールドカップ」をやってみるのはどうでしょう? この4年、かなり面白い海外文学が出版されています。「2010年6月以降刊行の海外文学」に絞ったとしても、かなりの質と量になると思います。

2010年の4月と言うと、白水社の<エクス・リブリス>が刊行スタートしてまだ一年。そこそこ評判にはなってきていましたが、まだ点数としては淋しい限りだったはずです。ボラーニョの『野生の探偵たち』がちょうど2010年の4月刊でした。

 

通話』(<エクス・リブリス>版は絶版、現在は<ボラーニョ・コレクション>で刊行)は出ていましたが、『2666』は未完でした。

 

そうです。この4年で、かなり興味深い海外文学が刊行されているのです。再び「ワールドカップ」を開催するに十分なメンツが揃っていると思います。

いやー、多すぎて選べないよ、というのであれば、まずは「南米予選」「東欧予選」のように地域を区切って予選を開催してみてはどうでしょうか? 例えば、紀伊國屋書店の新宿本店で「英米予選」、ジュンク堂書店池袋本店で「南米予選」、丸善丸の内本店で「アジア予選」といった具合に複数の書店で共催してもよいのかも知れません。紀伊國屋書店新宿南店では、これらの予選に出場している原書を並べるという参加の仕方が可能だと思います。

ちょうど4年が過ぎたのだし、やれないかなあ、と思います。