みやげ話

「みやげ話」と言っても、旅行の想い出を語るのではありません。ブツとしてのみやげです。今回は、出張の楽しみの一つでもあるお土産について書いてみます。

木金の市場視察は書店を回るだけではなく、親睦を深めるのも一つの目的ですので、晩には懇親会があります。書店の方、取次の方との楽しい一時です。今回は六盛というお店が会場でした。「六盛」と書いて「ろくせい」と読むそうです。皆さんは読めましたか? 歴史などはリンクを貼ってあるウェブサイトを見ていただくとして、あたしは最初「ろくもり」と読むのかと思っていました。

なぜって? 直接の関係があるか否かは歴史の彼方にあるとしても、このお店のそもそもは平氏に関わるのかなと思ったからです。時は平安末期、平氏一門全盛のころ、平家の公達たちがしばしば集っていたのがこの場所で、その折りに食べるものを用意したのがこの店のご先祖様。平家の若様たち、「何盛」と名前に「盛」がつく貴公子六人がしばしば一緒だったことから、この会合が六盛会と呼ばれ、それを店の名前とした……。そんな由来を勝手にイメージしていたのですが、全然違っていたみたいです(汗)。

さて、お土産です。

このところ、京都に来ると書店営業の合間に立ち寄るのは「よーじや」です。言わずと知れたあぶらとり紙の有名店です。四条河原町の交差点からほど近い「」にも行くことがありますが、こちらもあぶらとり紙の専門店です。あぶらとり紙以外の商品のバラエティさでは使い分けている感じです。

個人的に、詳しくもなければ嗜みも何もないのですが、お香が好きで、匂い袋などをカバンにしのばせています。ですので、小さめの匂い袋は買うことがしばしばあります。東京では「鳩居堂」で買うことが多いですが、京都では「石黒香舗」に行きます。やはり書店回りの途中に位置しているというのが便利です。

ついで、京都へ行くと母からのリクエストがある漬け物。「大安」や西利なども悪くはありませんが、あまりにもどこにでもあるので、ちょっと興醒めです。時間がないときは駅の売店でここの漬け物を買うこともありますが、最近はもっぱら「村上重」へ行っています。漬け物のほとんどは日持ちしないので、一度に余りたくさんは買えませんが、やはりお店に行くと目移りしてしまうものです。いくつかの百貨店には出店もあるようですが、ほとんど四条河原町と言いますか、木屋町の本店しか店舗がないのでレア感が高いのが気に入りポイントです。

さて、今回のお土産で、一つ、ちょっとミーハーなものを買ってしまいました。それがモロゾフの「京のくりすぴぃしょこら」です。モロゾフなんていう全国区のお菓子を買うなんて、普通ならしないところですが、これは京都限定らしいので(モロゾフのオンラインショップでは購入できます)、それに五重塔をあしらった形状なので、いかにも京都みやげっぽくて、つい買ってしまいました。