信なくんば

暮れの忙しいときに、億単位のお金をかけて選挙だそうですね。消費増税先送りの信を問うということですが、集団的自衛権の憲法解釈変更とか、原発再稼働など、消費税に負けず劣らず大事な問題、争点があるわけですから、まずは自民党の過半数割れを達成しないと、そう思います。

にもかかわらず、テレビや新聞などを見ていると、既に自公の安定多数は確実というような報道が目に付きます。選挙前、解散前からそういう報道が出てしまうと、投票意欲がそがれやしないでしょうか? 海外では選挙結果の予測を禁止しているところもあるとか。日本も考えてみるべきではないでしょうか?

それ以上にあたしが気になるのは、テレビ・新聞の論調で、増税先送りによる財政健全化が遅れることへの懸念を表明しているところが多い点です。識者と呼ばれる人は軒並みそういう感じです。でも、これって、果たして庶民の気持ちがわかっているのだろうか、と思います。民主党の仕分けは失敗しましたが、多くの国民は、まだまだ国の無駄遣いはたくさんある、もっと節約できるはずだと考えているのではないでしょうか? だって、庶民は収入が減れば、支出を絞って、なんとかやりくりするものでしょう。どうして国だけが、収入が足りなければ増税しようという発想になるのでしょう?

もっと国会議員がみずからの身を切らないと、国民は納得しないのではないでしょうか? そこのところで、いまの国会議員、政治家は国民に全く信頼されていないわけで、それではどんなに正しい政策を訴えようと国民の心には届かないのではないでしょうか。古代中国でも孔子が、まずは信頼、信用だと言っています。それがなければ、だめではないでしょうか?

議員の無駄遣いもそうですが、そもそも一票の格差がまるで解消されないわけですから、国会議員の資格として正当なのか、そこにも疑問符が付きます。それに、有権者の半数そこそこの投票率で当選なんて、実際の得票は全有権者の2割程度でも通っちゃうわけですよね。これで本当に国民の代表と言えるのか……

一票の格差が存在するから投票に行く気にならない、という人も多いのではないでしょうか?