年賀状を書くと……

年賀状の準備を致しました。毎年、裏面はパソコンで作り、表面に住所印を押し、宛名は手書きしています。

裏がパソコン製なので、せめて宛名くらいは手書きしようという気持ちで、この数年、否、十数年、このパターンです。

ただ、十年ほど前までは毎年のように中国へ行っていたので、中国で撮った写真をあしらい、想い出を書いて出来上がりだったのですが、このところ中国へ行くこともなく、私生活でもこれといったイベント、セレモニーもなく、正直な話、ほぼ毎年何も変わらない一年が繰り返されている状態です。これでは年賀状に書くこともありません。どうしても、ありきたりな文面になってしまいがちです。

結婚したら披露宴の写真を、子供ができたら子供と一緒の写真を、などというベタなこと、たぶんやってしまいそうなあたしですが、残念ながら、幸か不幸か、いまのところそんな年賀状を作れるようにはなりません。むこう数年を考えてもありえないのではないかと思います。もういい歳ですから、たぶん結婚はできたとしても、とても小作りは無理だと諦めています。ただ、子供をもうけないのであれば、結婚する理由も見出せないというのが、いま現在の偽らざる心境です。ということは、あたしはこのまま「お一人さま」まっしぐらになりそうですね。

なんだかんだ言っても、あたしもやはりフツーの人ですから、このように一年に一度年賀状を書く季節になり、一年を振り返り、次の一年に思いを致すと、この十数年はこんな感想しか思いつきません。そういう部分でも、十数年何の変化もない人生だと思います。

あえて変化を見つけるとするならば、この数年、自分からは年賀状を出さなくなったということでしょうか。このところ、来た人に返事を書くだけで、自分からは書かなくなりました。なので、十枚くらいで済んでしまいます。会社に届くオフィシャルなものは、ほぼ百パーセント無視なので、「年賀状って大変」という苦しみからは解放されている昨今です。