ポイントサービス

アマゾンのポイント還元や無料配送などのサービスに反対して、いくつかの出版社がアマゾンへの書籍の提供をストップしたというニュースがありました。そして書店の側ではその出版社の書籍をあえて売ろうという「応援フェア」的なことも行なわれていると聞きました。そんな書店チェーンの一つが神奈川の有隣堂です。

で、書店営業で有隣堂のある店舗に行ったとき「日本出版者協議会」による「本のポイントサービスは読者、消費者にとって、本当に利益になるのでしょうか?」というチラシが置いてあったので、一部いただいてきました。

いくつかの論点はありますが、ポイントサービス、再販制、消費税などの課税問題などが扱われていて、それぞれが個別にもっと深く掘り下げられないとならない問題だろうなあと感じました。

あたしなど、「年末とか月末とか、デパートやショッピングモールは全館挙げてセールをやっているのに、書店だけが定価販売なんておかしいなあ」と単純に思いますし、感じます。「いや、出版は文化だから」という言説にも胡散臭さを感じます。書籍への低減税率が言われますが、学術書とコミックとを同じ土俵で考えてもよいのか、とも思います。もちろん、いまやコミックがクールジャパンを代表する文化コンテンツであるということは理解していますが、すべてのコミックがクールなのか……。それを言ったらすべての学術書が、街術と言えるだけの水準を持っているのか、という問題もあります。

少なくとも再販制は、そろそろ考え直さないといけないのではないかな、とは思います。時限再販も議論されているようですが、返品をどのくらい認めるのか、といった問題がありますし、これも多くの方面に影響を及ぼしそうです。

あたしはアメリカ的な資本主義に賛成するわけではありませんが、日本の出版界ももう少しだけ資本主義の荒波に揉まれた方がよいのではないかと思います。そして書店にしろ出版社にしろ淘汰され、今よりもっと数が減り、出版点数もグッと少なくなるべきだと思っています。たぶん、世界籍に見て、日本って人口や国土面積の割りに書店の数や出版物の刊行点数が多い国だと思います。いや、多すぎるのだと思います。もう少し少なくなって適正なところに落ち着けばよいのではないか、そんな風に思います。