韓国ホラー

WOWOWでやっていました。韓国映画「ホラー・ストーリーズ」です。日本では公開されていないようですし,DVDやブルーレイも発売されていないようです。

あらすじは、ある女子高生が目を覚ますと手足を縛られ口には粘着テープという状態。ちょっと薄気味の悪い青年が包丁を片手にいて、彼女に怖い話をしろ、と脅迫します。なんでも眠れなくて、怖い話を聞くと眠れるのだそうです。そんなのあるか(?)という疑問はさておき、加除のは必至に怖い話を語って聞かせます。その四つの話で構成されるのが本映画です。

一つめのお話は、父親は離婚しているのか死別しているのか、とにかく母親が働いていて夜も弟と二人で留守番をしている少女の目線で描かれます。この二人が留守番をしているところへ宅配の配達を装った変質者の男が押し入り、二人は逃げ惑い怖い思いをするというストーリーです。

二つめはスチュワーデス(今はキャビンアテンダントというべきか?)が主人公で、ようやく捕まった連続女性殺人という凶悪犯の護送のフライトに当たってしまった彼女が怖いめに遭います。機内は機長と副操縦士に自分ともう一人のCA。それに犯人と護送の刑事二人。たまたま床に落ちていた釘を密かに拾った犯人が刑事を倒し、CAを殺し、機長、副操縦士も手にかけ、主人公のCAが凶悪犯に立ち向かうという内容です。

三つめは、継母とその連れ子の妹にイヤミを言われ続ける姉(父親は既に亡くなっているらしいが、それなりの遺産があるのか生活は裕福)が、かなりの歳ではあるが見た目の若さを保つ金持ちの後添えになることが決まります。が、妹がちょっかいを出し、結局、その男性は姉ではなく妹と結婚することになります。が、その男性が若さを保つ秘訣というのは結婚相手の若い女性を殺してはその肉体をキムチにして食すること。妹もあえなくキムチにされ、そのキムチがお裾分けとして姉と継母の元へと送られてくるところで終わり。一番グロテスクで後味の悪い作品ですね。

四つめは街中がゾンビだらけになり、数少ない非感染者を救って回っている救急車に傷を負った娘を連れた母親が乗り込んできます。必死の手当の甲斐なく娘は一向によくならず病院へ着くまで持つのかどうか、という具合。というよりも、この娘もゾンビ化してしまっているのではないかという疑いもあり、医者は娘を下ろそうとしますが看護婦がそれを止めようとします。このあたり、状況から考えても医師の主張の方が正しいと思うのですが、作品としては正義感を振りかざす、弱い者の味方としての看護婦にスポットが当たっています。が、そのうち救急車にもゾンビが群がり始め、医師はもみ合いの中で救急車から落ち、運転手もゾンビにやられてしまいます。結局、看護婦も救急車から落ち、残った母と娘は、結局、娘は既にゾンビであった、というオチ。

で、この四つの話を聞き終わって男は遂に眠ってしまいます。助かった、と思った女子高生は、包丁で縛られていた縄を切り、逃げだそうとしたところで……

って、まあ、最後のオチはご想像の通りです。全体の話は特に一話目などは日本的な怖がらせ方だなあと感じますsh、ぞれぞれが趣向を凝らした、かなり趣の異なる作品四つなので飽きずに見られました。韓国ホラーも最近ご無沙汰でしたが、やはり面白いですね。