橋本愛は美少女か?

WOWOWの2月のプログラムには橋本愛特集があり、彼女の出演作品を集中的にオンエアしておりました。「アバター」「アナザー」「さよならドビュッシー」などが放送されました。

  

で、とりあえず最初の二作を鑑賞。

「アバター」は、うーん、原作はどうなのか知りませんが、こんなことにはまり込んでしまうのでしょうか、今どきの高校生って。それが最初の感想です。ただ、かなり極端な事例かもしれませんが、もう少し現実よりの事柄で考えてみれば、こういうことってあるんだろうなあ、とも思えます。スクールカーストがかなり極端な形で現実化した世界と考えればよいのでしょう。

ただ、やはり設定が荒唐無稽すぎるので、橋本愛の演技がどうなのか、わかりません。少なくとも、ああいうふうに大勢の前で声を張り上げ演説を行なうようなキャラクターは似合わないな、と思います。もう少し、気持ちのドロドロとしたところを描いてくれればよかったのに、と少々残念です。

「アナザー」はもう少しミステリアスな橋本愛が堪能できます。こちらの方が美少女ぶりを遺憾なく発揮していると思いますが、途中からは割と普通の女子生徒になってしまっていました。内容を簡単に紹介しますと、主人公の男子が東京から橋本愛のいる田舎の中学に転校してきます。新しい学校に登校すると、橋本愛はクラスメートのはずなのに、クラスメートは彼女をいないものとして扱っています。それは担任の先生も同じです。

ここであたしは、橋本愛は主人子にしか見えない霊的存在なのかと思ったのですが、それはすぐに種明かしがされますが、つまりはこの学校の奇怪なルールなのです。橋本愛は霊でもなんでもなく、現実のクラスメートです。過去に起こった忌まわしい出来事以来、この中学ではクラスメートの一人を「いない」ものとして扱い、それによって怪奇現象(生徒や家族が次々に不可解な死を遂げる)を防ごうとしていたというのです。そんなルールを知らずに橋本愛に話しかけてしまった主人公のせいで不審死が始まり、なんとかそれを食い止めようと主人公と橋本愛が尽力するというストーリー。

ネタばらしをすると、この学校のこのクラスには毎年必ず死者が一人混じっている、死者は生者の記憶を書き換え、さも存在しているかのように振る舞っています。この生者の中に紛れ込んだ死者をもう一度殺せば、不審死の連鎖は止められるというのが解決策。この時、紛れ込んでいた死者というのが主人公のおばさん(死んだ母親の妹)であり、クラスの副担任をしている加藤あいだったとは、ちょっとありがちでもあり、意表を突いていた感じもしました。

最後にもう一度振り出しに戻る的なラストはこの手のホラーのお約束ですが、そもそもなんでこのクラスに死者が一人混じるのかはまるっきり明らかにされずじまい、せめてヒントくらいは与えてくれてもよいのでは、と思います。

というわけで、橋本愛です。「あまちゃん」でもそうでしたが、この子はやはり能年玲奈の天真爛漫に対し、ちょっと影のある役どころの方がはまりますね。もちろん能年玲奈も、あたし的には「動物の狩り方」のようなミステリアスな美少女がとてつもなく魅力的だったりしますし、橋本愛だって、NHKドラマ「ハードナッツ!」の時のように、ちょっととぼけたコミカルな魅力もあるのですが、やはり基本はクールビューティ路線ではないかな、と感じます。

で、「アナザー」を見ていると、やはりこの子は基本的に美少女なんだなと改めて認識しました。