あたし、身悶えてます

毎日少しずつ『危険な関係』を読んでいます。

映画こそまだ見ていないのですが、コミックの方は既に読んでいるので、おおよそのストーリーはわかっております。なので、比較的スムーズに読んでいけます。

 

放蕩者であるヴァルモンの手紙は、嘘偽りで塗り固められているとはいえ、それでもよくもまああんなセリフが次から次へと出てくるものだと敬服してしまいます。あんな言葉を囁かれたら、たいていの女性は堕ちるのではないか、そんな気がします。一方のダンスニーはうぶです。本当にまだるっこしい感じがして、あと一歩を踏み込めないでいます。

でも、そんな恥じらい、勇気のなさ、それでも一途な気持ち、すべてが共感できます。しばしば本書を読みながら、わが身に置き換えて悶々としております。あたしのセシルは誰? いまどこにいるの? そんな気持ちです。

結末がどうなるのか、コミックで知っているわけですが、それでもさすがの文章力です。そんなことを感じさせずに、ぐいぐいと引き込まれてしまいます。ただ、上流階級がこんなことばかりにうつつを抜かしているからフランス革命が起きてしまうんだろうなあ、とも思うのです。