出会いと別れの季節

春は出会いと別れの季節なんて言われます。

でもそれは、あくまで人と人とのことを言うのでしょうが、ここへ来て書店の閉店の情報が次々に入ってきます。

まずは、鎌倉駅前にある松林堂書店です。3月末までですが、残念です。向かいのスーパーの中には文教堂があり、同じく駅前には西口にたらば書房、東口に島森書店がありますから、すぐに近隣の方が書店に困るという状況ではありませんが、各書店それぞれが特色を持って営業していたので、あたしたち出版社以上に悲しんでいる地元の方が大勢いらっしゃると思います。

その鎌倉から横須賀線で東京へ戻ってくる道すがら、東戸塚駅前に西武がありまして、その中にリブロが入っているのですが、こちらも近々閉店になります。ウェブサイトにPDFがアップされていますが、同じポスターが店頭にも貼ってありました。

こちらの店舗もなかなか広くて、広いのでそれなりにしっかりした品揃えで、日常的に利用するには必要十分な本屋だったと思います。専門書は横浜や東京へ足を延ばさないとならなかったかも知れませんが、ふだん読む本であればここで充足していたのではないでしょうか? こういう商業施設に入っている店舗の場合、家賃の契約更新のタイミングで閉店というのは時々聞く話ですが、リブロもそうだったのでしょうか?

そんな東戸塚のリブロが閉店して、もう書店は入らないのかな、だとしたらこのスペースはどうなってしまうのだろうと思っていましたら、こんなポスターを見かけました。

どうやら紀伊國屋書店が後釜として入るようです。ひとまず東戸塚の方の書店事情は悪化せずに済みそうですし、出版社にとっても朗報です。

それにしても、神奈川のこのあたりでは上大岡のあおい書店も月末で閉店ですから、本当に寂しくなりますね。たまには景気のよい話が聞きたいものです。