モンスーン(季節風)から台風へ?

昨日の朝日新聞夕刊に『モンスーン』の著者、ピョン・ヘヨンさんのインタビュー記事が載りました。先日の読売新聞にも載っていましたので、立て続けの登場です。

この『モンスーン』は、このところ紹介されてきたフェミニズム系の韓国小説とは一線を画し、日常の不条理を描いた、読んでいてゾクゾクする短篇集です。「ちょっとフェミニズ小説は苦手だな」と思っていた方にも本作なら楽しく(?)読んでいただけると思います。

もちろん、このところの韓国文学を読み漁ってきた方にも「韓国にはこんな作品もあるのか」と思っていただけると思いますし、既に邦訳は数冊出ているピョン・ヘヨンさんではありますが、「こんな作家がいたのか」と感じてもらえると思います。

そんな『モンスーン』ですが、『週刊新潮』の最新号で、豊崎由美さんが紹介してくださっています。かなり大きな扱いです。

豊崎さんが「この九篇のどこかに、自分を見つけることができる」と書いていますが、確かに、これらの短篇集を読むと、どれかしら身に覚えがある、ものすごく身近に感じる作品があると思います。

その身近さが、この短篇集の怖いところでもあるのですが……

さて、この初回記事の多さ。これは「モンスーン」はおろか「タイフーン」になる可能性が大ですね。いや、そうしていかないとならないです! ちなみに、朝日新聞の記事に写っている写真は、あたしの勤務先の一部屋です。