先日に見に行った東京国立博物館の「三国志展」ですが、展示物の中に横山光輝のマンガ「三国志」やかつてのNHK人形劇「三国志」の展示が思いのほか多かったのに驚きました。
確かに、それはそれで三国志ファンには嬉しいサービスかもしれませんが、東京国立博物館でやっている特別展の三国志展でそれを見たいかと問われるとビミョーです。
熱心な三国志ファンというのがどういうものか、にわかに定義づけすることは困難ですが、ライトなファンにとっては三国志の登場人物と直接関係のない出土文物を見せられても「つまらない」と感じてしまうのも無理はないかも知れません。そこだけを取り出せば、「中国出土文物展」とか「中国古代史展」と銘打った展覧会と何も変わらないかもしれませんし。
三国志の人形とかマンガの場面が挟み込まれることによって、「ああ、これが曹操たちが活躍した時代のものなのか」という感情も生まれるのでしょう。そういう意味では、人形やマンガを間に挟み込んだ展示は一般向けとしては成功だと思いますが、やはりですね、中国史を専攻していた身からすると、せっかくトーハクの平成館を使った特別展なのに、あれではちょっと物足りないなあと感じてしまいますね。
ですので、ミュージアムショップといいますか売店も、個人的には一筆箋とか絵はがきとか買うのも嫌いではありませんが、ゲームの三国志やマンガの三国志関連のグッズが多くて、ちょっとそのへんは興醒めでした。