今さらながら中公新書の『兼好法師 徒然草に記されなかった真実』読了。
兼好法師の名前は当然知っています。『徒然草』の作者で吉田兼好、あたは卜部兼好という名前だという名前くらいの知識です。鎌倉時代の人だったよね、『方丈記』の鴨長明とセットで覚えさせられたよな~、という記憶が思い出されます。
なんとなく、授業で『徒然草』を数段読んだ印象から、兼好法師というのは隠者然とした、達観した人物、というイメージがありましたし、授業で習った知識ですから、彼の出自だとか、どういう生涯を送ったか、などという知識はそもそも持ち合わせていませんでした。
ですから、タイトルに書いたような「印象が変わった」というのはちょっと言いすぎで、そもそも印象など持っていなかったというのが事実に近いところです。それでも上述のようなイメージを抱いていた身からすると、意外と意外な人物像が描かれているのが本書です。もちろん国文学を専攻していたような方なら常識レベルのことかもしれませんが、大多数の日本人はあたしと同じくらいの知識だと思うので、そういう人が読んだら兼好法師を見る眼がちょっとは変わる可能性があると思います。