エターナルファンタジー

先日スカパー!で放映されていた「銀河鉄道999 エターナル・ファンタジー」を録画しておいたので視聴しました。昔、見たことがあったような気もしつつ、全体的な流れは覚えていなくて、ほぼ初見に近いものでした。いや、確かに部分的には見たことがあるのはいくつかのシーンで覚えているのですが、この映画のワンシーンだったとは覚えていませんでした。

それにしてもこの作品、ネットを検索してみるとパイロット版的な作品で、この翌年に完結篇的な作品が作られ公開される予定だったとか。それがこの作品の興行成績が悪いため完結篇の製作が中止になってしまったのだとか。前世紀の話ですからもう十年以上も前。もうこの作品の完結篇は作られないと考えてよいのでしょうね。

もっとも、今回の「ハーロック」が当たっていれば、「999」も新作が作られる可能性はあったかもしれません。少なくとも松本零士はそんなことを思っていたのではないかなあ、なんて邪推もしたくなります。

この作品では、機械人間が鉄郎のようなフツーの人間を敵視し、かなり虐待をしていて、それに反逆する鉄郎は幽閉され、脱走後は命を狙われるわけです。脱走を助け鉄郎を999に乗せたメーテルも追われるわけで、その追っ手の一人との闘いにけりをつけ、さあ敵の本拠へ、的なところで映画は終わってしまっています。この後どうなるんだ、という期待を抱かせつつも、これまでの「銀河鉄道999」の映画がすべて同じようなストーリーですから、おおよその見当も付いてしまうという感じでもあります。

それにしても、本作の最後、999は新たな終着駅へ向けてメーテルと鉄郎を乗せて走っていくわけですが、その後はアルカディア号、エメラルダス号が続くのはよいとして、さらにその後に宇宙戦艦ヤマトが付いていったのは笑ってしまいました。松本零士はいったいどんな完結篇を思い描いていたのでしょう?

しかし鉄郎、気持ちだけは立派ですが、結局はハーロックやエメラルダスがいないと、彼らに助けてもらわないと何もできない少年でしかないような……。それを言ったらおしまいですが。

そんな作品を腐すような意見はやめにして、999を見るといつも思うのですが、あのように汽車、列車が宇宙を走れるようになるには科学技術がどれくらい進歩したらよいのでしょうか? 銀河鉄道は目には見えないけれど宇宙空間にもレールが敷かれていてその上を走っているという設定だったはずです。そしてそのレールの周囲(つまり銀河鉄道の周囲)は、これも目には見えないですが空気のトンネルのような状態になっていて、だから鉄郎が999の窓を開けても大丈夫なんだ、という設定だったと思います。こういう技術、果たして、あと1000年か2000年もしたら可能になるのでしょうか?

ついでに言えば、宇宙戦艦ヤマトも、あんなまるっきり海に浮かぶ船の形をした状態でいきなり宇宙まで飛び立てるというのは、(波動エンジンが付いているからというのはおくとして)これまた科学技術がどれくらい進歩したら可能なのでしょうか? 現在の飛行機、ロケットの形態や離陸、発射までの準備を見る限り、道のりは長そうな気がします。ちなみに、ヤマトは西暦2199年という設定ですよね。それくらいたてば可能なのでしょうか?

そうそう、ヤマトは設定上は全長が300メートルくらいで、アルカディア号は400メートル程度とされていたはずですが、今回の映画のアルカディア号は1キロを超える全長なんですね。それに形状もこれまでのアルカディア号とはかなり異なるし……