安くならない理由の一つ?

今朝の朝日新聞にこんな記事が載っていました。

何でもかんでもろくに議論せず強引に通してしまう自民党・安倍政権。その弊害がこんなところにも現われているようです。

著作権の保護期間が延びることによって、原作者の子孫に金銭的なものが残せる、と言われますが、それなりの金額の著作権が、死後何十年にもわたって毎年発生するほどの原作者がどの程度いるのか、実際にはほとんどいないと聞きます。

その是非はともかく、あたしの勤務先のような出版社からすると海外の作品を翻訳出版する時にどうしても価格が高くなってしまう理由の一つになります。このと十数年目につく「古典・名作の新訳」も著作権が切れていればこそ各社が競って刊行できるわけで、なおかつそれほど高い価格にならずに作ることもできます。

それが延長されてしまうと、「来年には著作権が切れるから新訳を出そう」と考えていた出版社としては尻込みしてしまいますよね。寿命が延びているからというのも、延長の理由としてそれほど有効なのか、あたしは疑問を感じます。