今週は、いわゆる書評欄での紹介はなかったのですが、よーく見ますと次の2点が紹介されていました。
まずは、桜庭一樹さんがJ.D.サリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を紹介してくださいました。『ライ麦畑でつかまえて』ではなく、あえて村上訳の方を紹介しているのは、桜庭さんが読まれたのがこちらだったからなのでしょうね。
書店でも「どっちの方が売れているのですか?」と時々聞かれます。正直なところ、拮抗しています。お店によっても違いがありますし、月によって売り上げ順位も入れ替わったりしています。ただ、村上訳が出ても売れ続けている野崎訳もスゴいものだと思います。
続いてはもう一点、新書紹介コーナーで見つけた『社会主義リアリズム』です。文庫クセジュの一冊です。
こちらは文庫クセジュの棚だけでなく、人文の棚、芸術の棚にも置いていただいている書店がいくつかありまして、お陰様でよく売れています。日本の新書ではなかなか見かけないテーマで、いかにもクセジュらしい一冊ではないでしょうか?