まもなく、『デリダと死刑を考える』が発売になります。
あたしの勤務先では右の写真のようにデリダ関連では「ジャック・デリダ講義録」として『獣と主権者Ⅰ』『獣と主権者Ⅱ』『死刑Ⅰ』の三冊と『デリダ伝』を出しております。(書名からもおわかりのように、いずれ『死刑Ⅱ』も刊行予定です。)
少々お値段の高い本ではありますが、この機会にまとめて展開していただけると幸甚です。
新刊『デリダと死刑を考える』は巻頭で
ただし、本書の読者として想定されるのはデリダの仕事に興味をもつ人だけではない。死刑制度に賛成にせよ反対にせよ関心を寄せる人に--いや、死刑制度への関心が薄い人にも--広くお読みいただければと願っている(そもそも、これは『死刑Ⅰ』についても同様に言えることである)。
なぜ、本書のような企画が立てられるのか? それは、二つの困難が私たちの前にあるからである。一つは日本における死刑存廃論(とくに廃止論)の困難であり、もう一つはデリダによる議論の困難である。
と編著者が述べています。デリダを手掛かりに、意欲的な論考が並んでいる一冊です。
なお文庫クセジュに『死刑制度の歴史』という一冊もございますので、興味のある方は是非。