岩波文庫のノディエ

今回の関西ツアーの途次、書店の棚をつらつら眺めていましたら、岩波文庫の『ノディエ幻想短篇集』が並んでいるのを見かけました。

同書は数年前、ある本の中で言及されていたので読んでみたいと思った一冊です。ただ、その当時、岩波文庫で出ていたはずのそれは品切れで、都内の大型店を探しまわった記憶があります。

が、見つからず、たまたま関西ツアーの折に仲良しの書店さんが自店チェーンで見つけてくれたので手に入れることができたという想い出があります。

そして今回、普通に並んでいた『ノディエ幻想短篇集』を手に取って奥付を見ましたら、この夏に重版されたもののようでした。

えーっ、なんで重版なんてしたのよ。でもまあ、読者としては嬉しいことではあるのですが、数年前に探しまわったあれは何だったのか、という脱力感も少々。

待てば海路の日和ありと言いますが、辛抱強く待つことが肝心なのでしょうか? とはいえ、読みたいと思った時が買い時でもあります。必要な時に手に入らなければ意味がないですから……

幸いにして数年前のあたしは定価で購入できたわけですが、もしこれが古書市場で高止まりしているような状況であれば、今回ものすごーく後悔していたでしょうね。