録画しておいた『アナベル 死霊人形の誕生』を視聴。この「死霊館」シリーズはこれで4作目になりますが、なかなか面白いです。本作は呪いの人形アナベルの誕生秘話です。
これまでのシリーズの前日譚になるわけですが、違和感なく過去のシリーズに繋がっている気がします。この人形を作ったのは人形師だったのですね。しかし愛する娘を亡くしてしまい、娘に会えるならと邪教にすがり、かえって悪魔を人形に取り憑かせて(呼び込んで)しまった、ということのようです。
本作で人形に取り憑いた悪魔に魂を取られた少女は後半になって姿を消してしまいますが、名前をアナベルと変え別の夫婦の元に引き取られ、更に成長して「アナベル 死霊館の人形」の冒頭へと繋がるようです。そして「アナベル 死霊館の人形」がシリーズ第一作「死霊館」に繋がるわけです。
ホラーとしては、実はそれほど怖い感じはしません。結果的に悪魔に魂を売ってしまったとはいえ人形師夫婦の娘を失った悲しみは同情しますし、その寂しさを埋めるため自宅を孤児院に提供するというのも理解できます。ただ、自宅に何も知らない子どもたちを招くことすら悪魔に操られてしてしまったことだったようですが。
この家に棲む悪魔は何も知らない孤児を利用して封印を解かせ暴れ回るわけですが、襲われるのが孤児という設定も心引かれますし、悪魔に最初に狙われた少女は足が悪く杖を使わないと歩けないというハンディを背負っているのもポイントが高いです。結果的に悪魔はそんなお涙頂戴的な状況には何ら頓着せず、やりたい放題ではありますが、少女の体を手に入れたら意外とあっさりしていたような気もします。人形師夫婦こそ殺されてしまいますが、この家に移ってきた孤児たちは、取り憑かれた少女を除いて誰一人死んでいません。これはこの手のホラーとしては意外と珍しいのではないでしょうか?
そして本作の中に、曰くありげにルーマニアの修道院の話が語られますが、そこから次回作が公開になるようです。