新潮社のクレスト・ブックスと白水社のエクス・リブリスは、どちらも海外文学のシリーズで、造本も似ているので書店ではコラボフェアをしていただくことも多いです。
そんな両シリーズの装丁で似ているなあと感じたのがこの両書。『ガルヴェイアスの犬』と『神は死んだ』です。こうして並べてしまうと「全然違うじゃん」と言われそうですが、別々に見たらなんとなく既視感を覚えるのはあたしだけでしょうか?
続いてはノンフィクション、『ゴビ 僕と125キロを走った、奇跡の犬』と『戦禍のアフガニスタンを犬と歩く』の両書。前者は
2016 年初夏。7日間かけて250kmを走るゴビ砂漠マラソンに挑戦するためスコットランドからやってきたディオンは、レース2 日目、スタート地点に紛れこんだ小さな迷い犬が自分をじっと見上げているのに気づいた。犬はなぜか彼のそばを離れず、レースが始まると一緒に走り出す。この出会いが、ディオンの人生を大きく変えていくことに──。各国でベストセラー! 人間と犬との、奇跡の実話。
という感動物語、後者は
タリバン政権崩壊直後の冬のアフガン。戦乱の生々しい爪あとと、かつてあった文明の痕跡をたどり、いまだ混迷から抜け出せずにいる国の現状を描く。NYタイムズ・ベストセラー!
というスリリングなもの。あまりにも対照的ですが、苛酷な環境を犬と一緒に踏破したという点では思わぬ共通点があるようです。
最後は『オオカミと野生のイヌ』と『オオカミ その行動・生態・神話』両書です。やはり「オオカミ」というとこんな構図が好まれるのでしょうか?