台湾の1949年、こりゃ併売・併読ですよね?

東方書店の新刊『1949礼賛 中華民国の南遷と新生台湾の命運』です。

 

ウェブサイトの内容紹介によりますと

1949年は、大陸では中華人民共和国が誕生した一方、台湾では、中華民国政府がそっくり遷移してきた年であり、台湾が「全身に傷を負った」年でもある。著者の楊儒賓は、台中生まれの台湾人で、「1949」後の台湾の苦悩を知る世代であるが、本書では、1949年の中華民国政府の「南遷」をポジティブにとらえ、それがあったことによって、台湾にそれまでになかった「国家意識」が生まれ、民国の学術――中国の伝統的文化――をそのまままるごと受け継ぎ、60年以上をかけて民主的な新しい台湾を作り出しえたとする。統一派からも本土派からも議論が湧き出た問題の書。王徳威と陳怡蓁の「後序」を掲載する。

とあります。大陸と台湾、1949年にスポットをあてた著作と言いますと『台湾海峡一九四九』が思い起こされます。ちなみに、こちらの内容紹介はこんな感じです。

1949年、国共内戦に敗れた国民党政府軍と戦乱を逃れた民間人とが大挙して台湾へ押し寄せた。その数ざっと200万。一方、50年にわたる日本の統治期を経て、「外省人」という新たな勢力の大波にのみ込まれた台湾人。互いに痛みを抱えながらこの小さな島に暮らしてきた外省人と台湾人の「原点」を、60年が過ぎたいま、見つめ直す。

著者はほぼ同世代ですが、1949年を見つめる眼差しはちょっと異なるようです。是非読み比べたいペアではないでしょうか?