もう一方の側から見てみると……

今朝の朝日新聞に中朝国境付近で不動産投資ブームという見出しが目に留まりました。

 

今後の中朝関係の発展を見越して、北京や上海では規制が厳しい不動産投資のマネーを、こういった地方へ注ぎ込んでいる富裕層が多いのでしょう。行く宛のないバブルマネーですね。これが弾けたら、中国経済はどうなってしまうのでしょう?

ところで、記事では不動産投資に熱を上げる漢民族の話になっていますが、この地域は言わずと知れた朝鮮族の居住地でもあります。町によってはほとんどが朝鮮族というところもあるでしょう。中国国内なので朝鮮族と呼ばれますが、つまりは朝鮮人です。歴史的に見れば、このあたりも大朝鮮の領土だった時代もあったわけですから、朝鮮人から見れば、満洲族に追い出されるのならともかく、漢民族にわが物顔に振る舞われるのは忸怩たるものがあるのではないでしょうか。

そんな中国東北地区の様子を朝鮮族の視点からルポしたものが『辺境中国 新疆、チベット、雲南、東北部を行く』です。先日の書評以来注文殺到で、ただいま重版中ですので、しばらくお待ちください。