刊行当時は非常によく売れたので、また再び売れるのではないかと……

このところ書店店頭で左右社の『源氏物語』が並んでいるのをよく目にします。印象的な装丁で、イヤでも目に入ってきますね(爆)。確か、クリムトの「接吻」でしたよね、この絵は。あたし、この柄のネクタイ、持ってます!

閑話休題。

これまでも多くの人が現代語訳してきた「源氏物語」ですが、本書はアーサー・ウェイリーの英語訳源氏物語から日本語訳にしたものです。

と言われると、「あれ、平凡社からも出ていなかったかしら?」という疑問も沸いてきます。確かに佐復秀樹訳で全4巻の「源氏物語」が平凡社ライブラリーに収録されていましたが、現在は品切れになっているようです。そして、今回の左右社版は毬矢まりえ、森山恵の姉妹による日本語訳だそうです。

ということで、同書と一緒にお薦めしたいのは『アーサー・ウェイリー 『源氏物語』の翻訳者』です。2008年11月に刊行された本ですが、刊行時は非常によく売れました。4000円ですから、決して手軽なお値段とは言えない本ですが、それでもよく売れた記憶が残っています。

今回の『源氏物語』は、かつての平凡社版と同じく全4巻のようですから、完結までしばらく時間がかかると思います。その間に、是非『アーサー・ウェイリー』も併読いただければと思います。