ツルツルのスベスベ?

本日、午前中に胃カメラの検査がありました。生涯二度目の胃カメラです。前回はもう5年以上前のはず。とにかく苦しかった思い出しかありません。

さて今回。

やはり苦しかったです。

喉に、ものすごーく苦い麻酔をスプレーで噴射され、猿ぐつわならぬマウスピースを咥えます。既に体はベッドに横たわった状態で、医者がホースならぬ胃カメラを手に待ち構えています。

何が苦しいって、胃カメラの先っぽが喉を通るときですね。食道まで入ってしまえば、楽とは決して言えませんが、それでも「難所は過ぎた」感はあります。それでも喉から食道をホースで塞がれているわけですから苦しくないわけがないです。

涙は出るし、むせるし、よだれは垂れ流し……

体は動かせないので、もう医者のなすがままです。自分が情けなくなってきます(涙)。この感覚、体が利かなくなって寝たきりになって、ヘルパーさんに一切の世話をしてもらっている、そんな感じではないでしょうか?

もちろん、あたしはそんな経験ないですが、亡父の晩年が母やショートステイ先のヘルパーさんに下の世話までやってもらう状態だったのを思い出し、あたしもそんな風になってしまうのかな、と思ってしまいました。

さて、この胃カメラ、ちょうど寝ている目の前にモニターがあって、自分の胃を見ることができます。いや、そんなの正視している状況ではなく、あたしは早く終わらないかなと思って、目をつぶって、出来ることなら寝てしまおうと思っていたのですが、「目を開けてください」と注意をされる始末。

口はポカンと開けている感じにしていてください、と言われたのでそうしていたらマウスピースが口から転げ落ち、ちゃんと咥えていてくださいとまたまた注意されました。いったいどうしたらよかったのでしょう?

ようやく検査が終わり、撮った写真を見ながら簡単に医者からレクチャー。

胃の中はちょこっと襞が見えただけでほとんどの壁面がツルツル、スベスベ、とてもきれいなものでしたが、胃の中って襞がないとダメなんですよね。医者にも言われました。襞がなくなってしまっていると。ピロリ菌の検査を受けた方がよいと、ありがたいアドバイス。

自分の胃の中のスベスベ具合を見たときに、恩師を思い出しました。

その恩師、もう故人ですが、生前、脳の検査を病院で受けたことがあり、その後、あたしたち弟子を前にして検査のことを話してくれたのですが、たぶん医師の話を聞き間違えていたのでしょう、「皺一つないきれいな脳味噌」と言われたと喜んで話してくれました。

あたしたちは、一瞬「それはよかったですね」と思ったものの、「脳味噌って皺だらけじゃないとまずいんじゃないか」と思い直した次第。今日の自分の胃袋の中を見て、その恩師の話を思い出しました。