ジョーズをいかにして超えるか?

ビーチ・シャーク」を視聴(ちなみに原題は「サンド・シャーク」、字幕でも「砂ザメ」と呼ばれてます)。

 

いやー、B級どころではないですね。この手のサメ映画、CSを見ていると決まってまとめて放送されますが、海を飛び出て砂の中、台風の中、いろんなところに出没します。しまいにはゾンビにまでなったりして、もうこれ以上は思いつかないほど、亜流が作られています。

そして、こういったサメ映画は、浜辺で一騒ぎして儲けようとする市長と町の顔役に対して、サメの被害を防ぎたい正義の味方の警察署長や保安官という対立の図式、被害が出てもあくまでイベントを開きたい市長たちがサメに襲われ食われ、海洋学者が役に立つのか立たないのか、よくわからない中途半端な知識で保安官たちとサメに立ち向かう、というストーリーがほぼお約束ですね。この作品もそうでした。

あえて新機軸を見出すとしたら、主人公(?)である保安官の妹が意外とあっさりサメにやられてしまうところでしょうか? まあサメがCGなので、サメの姿をはっきり見せすぎてしまうとB級さがもろに出てしまうので、どれもパクッと食いつかれて終わりというパターンが多かったです。そして、あれだけのサメなのに、あんなちゃちな仕掛けで退治できるとは、もう少しリアルさを追求して欲しいと考える方がいけないのでしょうか? お約束どおり、サメはすべて退治できてなくて、悪夢はまだまだ続くといったエンディングでした。

さて、このダイアリーではまだ書いていなかったでしょうか? 少し前に、やはり録画しておいた「ロスト・バケーション」も視聴しました。本作は「ジョーズ」以来のサメ映画の傑作という触れ込みでしたが……

確かに、上掲の「ビーチ・シャーク」などB級サメ映画とは一線も二線も画する作品であることは間違いないです。サメとの闘い、そのスリリングなところは見事ですし、B級映画にありがちな荒唐無稽さは感じられません。「ジョーズ」以来という評判も確かにわかります。

ただ、個人的に疑問なのは、サメは確かに血の臭いに寄ってくると言われますが、あんな狭い範囲だけを回遊しているものでしょうか? そもそもサメが人を襲う映画全般に言えることですが、サメから見て人はわざわざ襲って食べるほどうまい動物だとは思えません。確かに浜辺にいるたくさんの人間を一度に数十人でも食べれば腹も満たされるでしょうが、人間一人ではとても襲っても割が合わないと思うのですが……

結局、どうあがいても「ジョーズ」は超えられないのでしょうか?