「特別」と「新」

年に数回、関西へ行きます。もちろん仕事です。大阪をベースに京都や神戸にも足を延ばします。

そんなとき、阪急電車に乗ることが多いのですが、時にはJRも使います。JR京都線あるいは神戸線です。これが、どうも馴染めないというか、しっくりこないところがあります。

京都線でも神戸線でも、各駅停車の他に快速と新快速が走っています。この新快速がどうも意味不明な感じを覚えるのです。東京で、あたしが仕事にしろプライベートにしろよく乗っているのはJRの中央線です。中央線は各駅停車が実はなく、快速と特別快速の二種類が走っています。

中央線の各駅停車については、東京に住んでいない方、東京のJR事情に詳しくない方には、なかなか説明しても理解してもらいづらいので、ここでは割愛しますが、言いたいのは快速があって、それより速い(停車駅が少ない)のは特別快速だと言うことです。これが大阪へ来ると快速と新快速になるわけで、「なんだ、それだけのこと」と言われそうですが、だったらなんで東と西とで同じJRなのに言い方が異なるのだという疑問がわきます。

たぶん「東京都一緒はイヤだ」という大阪人根性が働いたのだろうということは想像がつきますが、真の理由が那辺にあるのかは知りません。ただ、名称が異なるぶんには、各社のアイデンティティということで理解もできるのですが、それが徹底されていないと逆に気になってしまうのです。

どういうことか。

東京で中央線に乗っている時に、駅や車内の電光掲示を見ると時々英語版の表示が現われます。その時「快速」に対しては「Rapid」あるいは「Rapid Service」と表示されています。これは東京も大阪も同じです。そして東京の「特別快速」に対しては「Special Rapid Service」というのもわかりやすい翻訳ですが、大阪の「新快速」に対しても「Special Rapid Service」と表記されているのです。

「おい、せっかく日本語表示名を東京とは変えたのに、なんで英語表記になると同じなのよ?」という疑問が浮かびます。そりゃ確かに「New」では何のことかわからない、外国の方にあらぬ誤解を与えてしまいかねないという配慮、つまりは日本語を直訳するのではなく、意味がきちんと伝わるように意訳するという方針なのでしょう。

だったら、日本語表記も東京と同じように「特別快速」にしたらいいじゃない、と思うのですが、そこは関西の沽券に関わるところなのでしょうか?