もう少し実態が知りたい

昨日の朝日新聞夕刊の一面に載っていた記事です。

夕刊ですし、それほど大きな扱いでもないので、内容はあまり詳しいことが書いてあるわけではありませんが、個人的には非常に興味深い記事です。

小中学校の司書、実態はどんなものなのでしょう? 職業柄、こういう話題について話を聞くことがありますが、国語の先生が司書の資格も持っていて、授業の片手間に担当しているという話もよく聞きます。そうであるなら、司書としての仕事はどの程度できているのでしょう? それでも、こういった統計上は、「わが校は資格を持った図書館司書を配置している」ということになるのですかね?

それに小中学校の蔵書の問題もあると思います。内容的な「質」の問題については、児童書に詳しくないので偉そうなことは言えません。が、外見の「質」であれば、あたしにもわかります。

これまでいくつか中学や高校などの図書室を見学させてもらいましたが、蔵書量もピンキリ、それにかなり傷んだ書籍が大半という学校も数多く見られました。新刊を購入する予算も足りないのに、既に所蔵している書籍がボロボロになったので買い直す、そんな予算はほとんど捻出できていないようです。

そもそも小中高で図書館を持っているところって、どのくらいあるのでしょう? ほとんど、ほぼすべての学校が図書館ではなく図書室ですよね? 一般の教室よりちょっと広い程度の面積でしょうか? 読むための机なども置いてありますから、書架自体は数えるほどしかないところも多いです。かつて見学した図書室なんて、冊数だけで言えば、あたしの自宅よりも少ないものでした。これで児童、生徒たちのフォロー、支援が可能なのだろうかと思いました。

記事にもあるように、アクティブラーニングでこれからは図書室、図書館の役割が増すと思いますので、学校もそうですが行政も真剣に向き合わないとならない問題ではないでしょうか? それが大人になったときの本との接し方にも関係してくると思うので。

ちなみに、非常に充実している図書室も数多く視ました。生徒が引っ切りなしに来室するし、明るくて開放感のある部屋。確か、畳かカーペットが敷いてあって、椅子ではなく床に座って本を読んでいる子もいる、そんな図書室もありました。そういうところは、やはり図書室や読書というものに対する理解が進んでいる学校ですね。もっと増えてほしいものです。