来日を機に、ミルハウザー・フェアなどは如何?

いよいよ初来日が迫ったスティーヴン・ミルハウザー。それに間に合うように新刊の『魔法の夜』が明日、配本になります。都内の書店なら明日の夕方、あるいは土曜日には並び始めるところもあると思います。地方の書店だと週明けになってしまうでしょうか。全国一斉発売ではないので、タイムラグはご寛恕ください。

さてその新刊、なにせ、上のようなカワイイ装丁。あたしは既に読みましたが、非常に読みやすい作品であり、ストーリーも面白いです。特に大きな事件が起きるわけではないのですが、なんとも言えない時間の流れ方を感じました。

さて、作家の来日というのはノーベル賞作家でもなければ、それほどニュースになることはありません。せいぜい来日後一週間か二週間くらいのうちに新聞の文化欄や文芸欄で記事が出るくらいでしょうか。出ないかもしれません。

とはいえ、海外文学好きにとっては大きなニュースですし、なかなか著者に接する機会というのはないわけですから、大きな話題ではあります。

で、せっかく来日もする、新刊も出るということで、「ミルハウザー」フェアをやります、という書店がチラホラとあります。ありがたいことです。というわけで、「じゃあ、うちも」と思ってくださった書店の方のために、ミルハウザーの翻訳されている作品を紹介いたします。

まずは単行本から。

 

ある夢想者の肖像』と『ナイフ投げ師』の2点です。

続いて新書、白水Uブックスでは以下の4点です。

 

 

イン・ザ・ペニー・アーケード』『バーナム博物館』『マーティン・ドレスラーの夢』『ナイフ投げ師』となります。本当ならあともう一点、『三つの小さな王国』があったのですが、これは現在品切れとなっています。あしからず。

ただ、少し前までは在庫があったので、書店によっては店頭に残っているところがあるかもしれません。探してみてください。

って、これはお客さん向けのセリフですね。「フェアをしませんか?」というのはあくまで書店の方に対するセリフですから、すみません、文章の対象がゴッチャになってしまいました(汗)。

ちなみにフェアを提案するくらいですから、上に挙げた書籍は在庫はしっかりありますし、各取次の倉庫にも揃えてもらっているはずです。「はずです」という書き方なのは、取次倉庫の担当があたしではないので、確実なことが言えないからです。ただ取次の倉庫になくても、出版社在庫はあるのでドシドシ注文をお出しください!

さて、最後にもう一つ。

以前は単行本で『エドウィン・マルハウス』という作品も出していたのですが、これはしばらく前から品切れでした。しかし、6月上旬に河出文庫で復活します。お楽しみに!