駒場で考える。何を? 中国のことを。

午後から東京大学の駒場キャンパスでイベントでした。

どんなイベントだったのかはこちらのページをご覧いただくとして、帰りがけに「とても面白かったです」とか、「第二弾はいつですか?」といった声をかけてくださった方が複数いらっしゃいました。

会場もご覧のように超満員。80名ほどの参加を予定していたのですが、蓋を開けてみたら当日飛び入りの方も含め、なんと100名! 大盛況でした。むしろ時間が足りなかったかもしれませんが、このくらいは話す方も聞く方もちょうどよいのかもしれません。「もう少し聞きたかった」というくらいの余韻を残して終わった方が満足度も高いのではないでしょうか?

また始まるまで、個人的には「フランス系の方ばかりの話で面白いのだろうか? イスラムとか中東関係の専門家も加わった方がより多角的になるのではないか?」という思いを抱いていました。が、よい意味で裏切られました。

ゼミとかではない、こういったオープンな場、なおかつ2時間程度という限られた時間ですので、むしろ「フランスのこと」という縛りが、話が散らからずに、キュッとまとまってよかったのではなかったかと思います。しかも、フランスという共通項はありながらも、四名の登壇者それぞれに興味のあり方が異なるので、ちょうどよい話のまとまり具合、ちょうどよい分析の多角化が図れていたのではないでしょうか?

さて、そんな話の中でヴォルテールの有名な言葉が紹介されました。

私はあなたの意見には反対だ。だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る。

人によって訳文は多少の違うかもしれませんが、あたしでも聞いたことのある、かなり有名なセリフですね。この言葉がシンポジウムの間中、あたしの頭の中にありました。

そして、このセリフからあたしが頭の中で考えていたことは、現在の中国の言論を取り巻く状況についてです。このヴォルテールの言葉のような境地に中国政府が至るには、あとどのくらいの時間がかかるのでしょうか? そんなことばかり考えていました(汗)。