「百科」という言葉

辞典などの名前に、しばしば「百科」という言葉が付くことがあります。そもそも「百科事典」などという単語があるくらいですから、「付くことがある」なんていう頻度ではないのかもしれません。

かくいう、あたしの勤務先も近々『洋菓子百科事典』という新刊を出します。ちょっとお高い本なので、内容見本兼パンフレットを作りました。

上の写真は、二つ折りのパンフレットを開いた状態です。全体の感じは下の動画をご覧ください。

ところで、この「百科」という言葉、「百科全書」あたりから来ているのだと思いますが、ずーっと百科のままなのでしょうか?

何が言いたいかと言いますと、例えば「マンション」の価格が上がり「億ション」と呼ばれるようになったのはちょっと下世話な感じですが、中国でも新たに生まれてきた金持ちを「万元戸」と呼んでいたのですが、いつのまにか「億元戸」という単語まで生まれていました。

こういう風に単位を使う言葉って、徐々に位が上がっていくものだと思うのです。だから、「今の時代、百科なんかじゃ足りない、千科だ、万科だ」という言葉が生まれてきてもよいのではないか、そう思うのです。

もちろん「百科全書」という言葉があまりにも人口に膾炙しているという現実がありますし、「千科」「万科」の語呂の悪さも原因かと思います。ただ、こういうのって、慣れてしまえば昔からあったかように誰もが口にするようになりますから、やはり理由としては弱い気がするのです。

でも、こんなことが気になるのって、あたしだけなのでしょうか?