特急の奇数と偶数

NGT48の「Maxとき315号」という曲をテレビで見ていて思いました。

歌詞をちゃんと確認したわけではないけど、これって東京から新潟へ向かうという設定なのよね、って。

何故かというと、「315号」だからです。

言わずもがな、JRの特急は、東京から地方へ向かう、東京以外の土地なら一般に下りと呼ばれる方向に走る列車が1号、3号、5号……と奇数番号、逆に東京へ向かう、上り方向の列車は2号、4号、6号……と偶数番号を使うというルールになっているからです。つまり、315号という奇数番号の新幹線は東京から新潟方面へ向かう列車になるわけです。

そんなの当たり前でしょ、という方も、若い人を中心に多いと思いますし、若い方でも特に列車に興味のない方は「へえー、そうだったんだ」という感想かもしれません。ただ、40代以上の人だと、下りは奇数、上りは偶数というのが必ずしも常識にはなっていなかったりします。

何故かといいますと、かつては上りも下りも特急の番号は1号、2号、3号と振られていたからです。つまり東海道新幹線で言うならば、東京発のひかり1号もあれば、東京へ到着するひかり1号もあったのです。

これは新幹線に限らず、在来線の特急でも同じでした。ですから、往年のヒット曲、狩人の「あずさ2号」も新宿発の列車という設定になっています。この曲が発売された当時は、新宿朝8時発のあずさは2号だったのです。たぶん1号は7時発だったと思います。

ということは、逆に今の若い方にはまるっきり信じられないことかもしれませんし、上りと下りで同じ番号があったら混乱しそう、という意見も頷けます。たぶん、そういうこともあって、ある年に一斉に変更したのでしょう。

で、その変更のあおりをうけ、この「あずさ2号」は「このまま歌い続けてよいのか?」などという議論も当時は真面目に語られたりしていたものです。もちろん一斉に変更になる前日、新宿8時発の最後のあずさ2号が新宿駅を発車するところは大きな話題になり、ニュースでも盛んに取り上げられていました。

まあ、そのあたりのところはウィキペディアにまとめられているようなので、そちらをご覧ください。