B級ホラーの見すぎ?

川崎の老人ホームで入居者が立て続けに転落死するという事件。

当初は事故かもしれないという可能性もありつつも、あまりにも不自然な点が多すぎるということで、事件である可能性が高いような報道ぶりで、案の定、ここへ来て犯人が逮捕されました。最初は否認していたようですが、その後の報道では犯行を認めているとか。

この事件、お金が盗まれたりもしていたので、その可能性はほぼないとわかってはいましたが、あたしは実は、この老人ホームに取り憑いている悪霊の仕業ではないか、そういう可能性はないのだろうか、とも思っていました。

悪霊が入居者を導いてベランダを乗り越えさせたのか、あるいは結果的に犯人として逮捕された男に取り憑いて殺人を犯させたのか、そのあたりはわかりませんが、そういう可能性ってまるっきりないのかな、と思ったのです。

それこそ「くだらないホラー映画の見すぎだ」と笑われてしまいますが、実際のあの男がやっていたとしても、悪霊に取り憑かれていたとしたら、それをどうやって証明するのでしょうね? 警察としては彼がやった犯行の証拠を集めるのは簡単でしょう。実際にやっているわけですから。でも、その逆に男の方が「確かに自分がやったけど、それは悪霊に唆されたからで自分の意志ではない」ということを証明するのって、現在の科学では無理なのではないでしょうか?

とまあ、そんなことを思いながらこの事件の報道を視ていたわけです。悪霊ですから、ある日突然自分に取り憑くことがあるかもしれません。取り憑いた悪霊のせいで、あたしが何か犯罪を犯してしまったら、あたしはどうやって自分の無実を証明できるのでしょうか?

いや、悪霊に取り憑かれての犯行って、無実なのでしょうか? 辛うじて、精神障害のような理由で罪を問えない、という可能性があるかもしれませんが、うーん、そのあたり裁判所なり、精神科医はどういう風に判断してくれるのでしょうか?

実際問題、ホラー映画を見ていると、特にサイコ系のホラーだと、それって悪霊でも何でもなくて、あなたの妄想でしょ、と言えるようなシチュエーションの作品が多いので……