このままでよいのか?

4月1日なので、嘘っぱちのダイアリーでも書いてみようかと思いましたが、それは昔やったことがありますので、もうやりません。ただ、新年度ということで、このままの仕事ぶりでよいのか、ちょっと立ち止まって考えてみたいと思いました。

何度か書いていますように、あたしは転職はしたことがありませんが、入社した時は編集部でした。語学書を作っていました。それを12年ほど続けていたら、営業部に異動になりました。人と接するのが苦手、人付き合いが苦手、あまり人当たりがよくない、そもそも他人が大嫌いというあたしに営業なんてできるのだろうかと、当初は不安もありました。

でも、その一方、編集部にいるのに、特に作りたい本もなく、企画を考えなければいけないプレッシャーがその当時かなりあったのも事実です。だからといって、あたしの得意分野である中国関係は、中国語なら企画は待たれているでしょうけど、中国思想や中国古代史の本なんかあたしの勤務先では到底出せそうもない状況でした(今もさほど変わりません)。周囲の人間を説得してまで中国思想や中国史の本を出そうなんてエネルギーは、あたしは持ち合わせていませんので、そんな無駄な努力はしたいとも思いません。

まあ、そのプレッシャーから解放されるのか、人付き合いは苦手だけど、外面はいい方なので、営業部に遷ってもなんとかなるかなという、かなり軽い気持ちで営業部に遷って早十年になろうとしています(正確にはまだ8年か9年くらいのはずです)。

で、特にあまり考えもせずやってきて、そろそろ変わる時期かなという気持ちが起こってきました。とは言っても、会社を辞めるなんて選択肢は転職先も見つかっていない現状ではありえません。そうではなくて、何かリフレッシュできることはないかなと思うわけであります。

それで思うのは、業務変更です。社内でやっている(分担している)業務を変更するということです。営業部であることは変わらずに業務変更するということは、端的に言えば、担当書店の変更です。これまでもちょこちょこっとした担当地区・地域の変更はありました。例えば。営業部移ってきた当初、地方の担当地区は北海道と北東北(青森・岩手・秋田)でした。それが数年後には南東北の宮城・山形・福島に栃木・茨城も加わった、ほぼ東日本全域になりました。しかしこの状態は2年から3年弱ほどで終わり、その後は京都・大阪(一緒に滋賀と奈良も)の担当になったのが2008年の夏前ですから、もうすぐ丸5年です。一二年遅れて兵庫も担当になり、いわゆる関西担当になって3年ほどです。

こういう地方の担当地区変更は、だいたい外回り担当営業部員の場合、誰かが辞めた(定年も含め)とか、新しい人が入った折に行なわれてきました。同様に都内近郊も分担しているのですが、これは営業部遷って以来、あたしはずっと中央線・京王線担当で変わりません。途中、総武線、小田急線、有楽町・銀座地区の担当を兼任していた時期もありますが、中央線・京王線は一貫してあたしが担当しています。そろそろ、これが潮時ではないかと思うのです。

同じ地区を長いこと担当すると、お店の人とも仲良くなれますが、一方で惰性に流れる可能性もあります。あるいは仲良くなった書店とはよいけれど、相性の悪い書店とは疎遠のままになってしまいます。時に担当者を変更して心機一転を図った方が、書店にとっても出版社にとってもよい結果を生むとも思います。今すぐというわけではありませんが、今年は、否、今年度は少しそういうことを考えてみたいと思います。

もちろん、あたしが担当を変わると聞いて「やっと、あいつの顔を見なくて済む」と喜ぶ書店員さんも大勢いることでしょうが……(汗)。