コラボ・フェア-移民国家フランスの社会と人々-

何でも「コラボ」と言えばカッコいいのか? いまの日本、世間的には、そんな空気ですね。

で、あたしの勤務先でも現在、コラボフェアを仕込み中です。

どことコラボするの? というのが当然の疑問ですね。はい、お相手は法政大学出版局さん。同局の『フランスという坩堝』とあたしの勤務先から出ている『パリ移民映画』とで、どちらもフランスの移民を扱った本なので協力して販売促進できないか、という話になり、そこで両書の著訳者である大中さん、清岡さんに「移民社会フランスをより広く深く理解するための本」を挙げていただき、それにコメントもらって書店でミニフェアでもやろうということになったのです。

 

と思った矢先、パリであのようなテロ事件です。新聞やテレビの論調の中にはイスラム国だけではなく、フランス社会にスポットをあてたものもありました。そうなんです。フランスというのは多くの移民を抱えた社会なのです。テロ事件前からヨーロッパでは難民問題が深刻化していましたが、もちろん難民と移民は異なるものですが、全く異なるわけでもありません。

そういった複雑なフランス社会を知るということも、今回のテロ問題を考える一つの契機になるのではないか、ということで、まさしく怪我の功名、このフェアが非常にタイムリーなものとなってしまいました。回っている書店で案内をするとかなり好感触です。

で、両先生のコメントを収録したブックリストが上の写真です。8ページの小冊子です。フェア会場(?)で無料配布予定です。

ちなみに、両者のコラボ・フェアですが、このテーマの本を、この二社だけが刊行しているわけではありません。先生方が挙げてくださったリストには両社以外の本も多数含まれます。いや、むしろそっちの方が多いです(汗)。それでも、きっかけを作れれば、そしてお客さんの反応もよく、書店店頭の売り上げに繋がるのであれば、フェアとして大成功だと思っています。