いつになったら……

世間では「いい夫婦の日」なんだとか。

あたしの場合、いつになったら今日という日に参加できるのか……

まだ諦めてないの?

と言われたら、返す言葉もありません。いや、諦めたわけではないものの、無理だよね、という自覚はあるわけで、じゃあ、何に期待して生きてるの、と更に問われれば、あたしの人生一世一代のハプニングでも起こらないかなあ、という淡い期待かもしれません。

どんなハプニングなんだと言われると、具体的なイメージがあるわけでもなく、少なくとも高校生や大学生のころに描いていた将来図が現実になるということは間違ってもありえないわけで、そうなるとどんなイメージも描きようがない、というのが正直なところ。

そもそもが、この歳まで恋人が出来たことがないという現実から導かれるのは、果たして恋人とか配偶者が出来るというのはどういうことなのか、どんな感じがするのか、どんな生活になるのか、そういったことがまるで想像できないということ。そりゃ、ドラマや漫画の世界の恋愛を自分に置き換えるだけなら出来ますが、そんなのリアルではありませんし、所詮はドラマ、虚構の世界。現実はもっと違うということは百も承知です。

ただ、その違うということが具体的にどう違うのか、そこのところがまるでわからない。想像の糸口すらない状態なんです。これが高校や大学のころ、あるいは社会人になってから一度や二度でも恋愛体験があれば糸口くらいはありそうなもの。それがないから、糸口の糸はどこにぶら下がっているのかすら見つけられない。そもそも目の前に下がっていても見えていないのかもしれない。

一方的に待っているだけではダメとわかっていても、じゃあ自分からどこへ向かえばよいのか? その方向すら見えてない。行った先に何が待っているのか、否、何が待っていて欲しいのか、そんなことすらわからずに飛び込めるほどもう若くはないし。

なにより、自分が他人に好かれている、愛されているという図がまるでイメージできない。あたしを愛する人がこの世にいるとはまるで思えない。どうしたら、こんなイヤな奴を好きになるのだろうか、そういう風にしか考えられない。もうそうなるとボランティア精神か、何かの罰ゲームではないかと疑ってしまいます。

あたしが、ゼクシィを買う日は果たして訪れるのでしょうか!