図らずもシンクロ!

ようやく読み終わった『第二次世界大戦1939-45』ですが、読んでいると、ヨーロッパ人のソ連嫌いが非常に強く感じられました。なぜにそれほど嫌いなのか、アジア人であるあたしには理解しづらいのですが、『クリミア戦争』を読んだときにもそれは感じられました。

  

とにかく西欧の人たちはロシア人が嫌い、チャーチルなどの言動を見ていると、ソ連がヨーロッパに寝室してくるくらいなら、まだナチス・ドイツの方がマシとでも言わんばかりです。それほど嫌っているロシアに対し、『第二次世界大戦1939-45』になると、反共産主義、反ボルシェヴィキという感情も加わってきます。この点ではむしろ英国はドイツと同盟が組めそうなくらいです。

それはさておき、第二次大戦末期、ソ連がドイツへ侵攻してくるくだりでは、ドイツのいろいろな地名が出てきます。そして同時並行的に読んでいる『ネオ・チャイナ』で著者が中国人のヨーロッパツアーに参加してヨーロッパを旅するシーンがあるのですが、そこにトリーアというドイツの地名が出てきます。トリーアはマルクスの生まれ故郷です。ツアコン曰く、中国人ならトリーアへ来たがるでしょう、という趣向のようです。中国もののノンフィクションですから、マルクスに言及があってもおかしくはないのですが、ちょうど読み始めた評伝『マルクス(上)』が、まずはトリーアの話から始まるので、奇妙なシンクロです。

 

なんとなく、ここしばらく、あたしの心はドイツ国内をうろちょろしている感じです。トリーアってどんな街か全く知らないんですけど、ものすごく親近感がわいています(笑)。