苦手という人が多い海外文学。ファンタジーや推理・ミステリーはコンスタントに売れるのに、いわゆる純文学と言いますか、いわゆる海外文学はなかなか手が伸びないのが実情のようです。そんな状況を少しでも改善しようと、この夏提案している海外文学のフェアですが、今回は二店ほどご紹介します。
上の写真は紀伊國屋書店新宿本店です。二階の海外文学コーナの平台で展開中ですが、既にガタついていて数冊売れているようです。こちらのお店の場合、今回のような<入門>的な海外文学ではなく、本格的なものが日常的に売れているわけですが、夏休みになると、そういうコアなお客様だけでなく、たまたま来たから覗いてみた、という海外文学初心者の方も増えるでしょう。こういう手に取りやすい作品を目立つところに置いてみるのは、新しい読者開拓になるのではないかと思います。
続いては、あえてBOXではなく、棚で展開しているフェアです。新百合ヶ丘エルミロードにある有隣堂です。こちらは紀伊國屋書店とは異なり、日常的に売れるのは日本人の作家の作品のようです。だからこそ、時にこういう風に海外文学のフェアを織り交ぜで、お客様に新しい提案をしていくことが必要なのだと思います。ただ、そういう時に、いきなり分厚くて読みごたえのある海外文学では手も伸びないでしょうから、こういう作品でまずはウォーミングアップをしていただくのも一つの方法だと思います。
さて、両店の海外文学フェア、この夏、一人でも二人でも海外文学のファンを増やすのに貢献できれば嬉しい限りです。