人文書棚の定番

書籍というものは、刊行直後が一番売れるものです。もちろん人気作家などの新作は顕著ですが、あたしの勤務先から刊行されている海外文学ですとか、世界史の大部なものでも、やはり刊行直後が一番売れます。

刊行直後と言っても、出て数日という意味ではありません。刊行後一ヶ月から二ヶ月と言ったあたりを指してます。この一、二ヶ月の中にも波はあり、ガッと売れてそのまま徐々に終息というものもあれば、じわじわ売れてきて、それがしばらく続いてまた徐々に終息というのもあります。あるいは書評などが出ると売り上げの山が一つ、二つとできたりすることもあります。

ただ、そうは言っても、やはり刊行から3か月というのが、どの本でも、どこの出版社でも、だいたいの目安ということにはなっています。しかし、中にはその3か月を過ぎても売れ続ける本があります。もちろん刊行三ヶ月以内の売れ方よりはいくぶん落ちるとはいえ決して売れていないとは言えない程度の売り上げを維持する書籍も時々あるのです。最近になりまして、そんな傾向を見せている書籍が生まれましたのでご案内いたします。

ヒトラーと哲学者』『クリミア戦争(上)(下)』の、2点3冊です。

  

前者が今年の1月、後者が2月の刊行ですから、どちらも3か月はとうに過ぎ、半年になろうとしています。それでも順調に売り上げが伸び、いまも注文がしっかり届きます。

ということで、いつの間にか在庫が薄くなってきたので、どちらもただいま増刷中。第4刷です・