サキなのか? ゴーリーなのか?

サキの『クローヴィス物語』の注文が好調です。第2刷が出来たばかりなのですが、それがほぼ完売。いま第3刷に入っています。

刊行前、「サキだからそれなりには売れるだろう」という予想は社内でもしていましたが、ここまでの動きになるとは、個人的には予想外でした。では、なんでこんなに売れているのでしょう? やはりサキ自身の根強い人気でしょうか?

確かに風濤社から「サキ・コレクション」の第一巻『レジナルド』が刊行になりました。

その他、これまでもサキの作品は文庫でたくさん紹介されていますよね。

  

いまどれが品切れでどれが在庫ありなのか調べていませんが、これら以外にも「英米文学選」的なものにもサキは取り上げられていることが多いと思います。

が、うちの『クローヴィス物語』が売れているのは果たしてそれだけなのか、という気もします。何故かと言えば、『クローヴィス物語』にはエドワード・ゴーリーの挿し絵が収録されているのです。

エドワード・ゴーリーと言えば、少し前に「MOE 2015年03月号」がゴーリーの特集をしていました。

サキだけじゃなく、ゴーリーもブームなのでしょうか?

いや、ブームもなにも、ゴーリーはずっと人気ですよね? 別にいま突然にどうというわけではないでしょう。つまり、サキとゴーリーというどちらも根強い人気を持った二人のタッグが『クローヴィス物語』の売り上げを押し上げているのだと思います。

さて、いまのところは「海外文学」のコーナーに置かれている『クローヴィス物語』ですが、ゴーリーの主戦場である絵本とか児童文学のコーナーに置いてもらっても売れるでしょうか? ちょっと毒のあるサキ作品ですから子供に勧めるのはちょっと躊躇われますが……(汗)