まだあげ初めし前髪の

いきなり島崎藤村ですが、朝の通勤BGMの影響です。

このところ、朝の電車内ではほぼ毎日のように乃木坂46の「透明な色」を聴きながらの出勤だったのですが、久しぶりに沢田聖子を聴いたのです。

  

沢田聖子と聞いても知らない人ばかりだと思うのですが、名前がちょっとだけ異なる松田聖子とデビューは同い年。だから、あたしが中学生のころだと思います。沢田聖子はテレビに出るアイドルと言うのではなく、当時の言葉で言うところのニューミュージックというジャンルの歌手と位置付けられていたと思います。そもそもが「イルカの妹」という触れ込みでのデビューでしたから、若干フォークな香りもありましたけど、そろそろフォークが古臭いイメージが付いてきて、ニューミュージックという言葉が生まれたのだと思います。有名なところではチューリップとかオフコース、荒井由実といったところもニューミュージックに括られていたと思います。

 

で、あたしは、それほど音楽を聴いて昔を懐かしがるタイプではないのですが、沢田聖子だけは別で、彼女の曲を聴くと、どうしても中学高校時代、彼女の曲を聴きまくっていた時代にタイムスリップしてしまいます。そうなると、これもまた必然的に高校時代に大好きだった乾さんのことが思い出され、今回のタイトルに結びつくというわけです。

えっ、高校時代が初恋? と言われてしまうと、実はよくわかりません。もしかすると、いまだに恋なんてしていないのかも知れませんし、初恋はどれだったかなんて確定的に言えるものなのでしょうか?

そんな沢田聖子の曲の中でも、たぶんファンの間でも人気は上位に入る一曲がこのシオンです。彼女の師匠イルカの作詞作曲で、男の子が好きになった女の子をシオンの花にたとえて歌った曲です。もちろん自分の気持ちを伝えることもせず、遠くから見ているだけの関係なのですが、そんな青い感じが当時はたまらなく好きでした。確か、優木まおみがカバーしていたと思います。(優木まおみって歌手だったでしょうか?)

そう、あたしは高校時代に、やはり自分も乾さんをこのシオンになぞられていたのです。もちろん同じクラスでしたし、席が近かったので話をする機会はよくあったので、歌の世界のように遠くから見ているだけ、ということはなかったですが、思いを伝えられない、という意味では同じだったかも知れません。

いや、口では毎日のように「乾さん、大好き」と言っていましたが、日常的な挨拶と受け取られていたようです。全く本気にされませんでした。

と、そんな連想が駆け巡る朝の通勤電車。こういう妄想に明け暮れていると、ふとした弾みで痴漢行為に奔ってしまうのでしょうね。気をつけなければ! あたしは健全にも、イメージは飛んで跳んで、島崎藤村の「初恋」へと向かったのでした。